平成17年6月1日〜平成17年6月20日 投句分
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互 選 句
第6回 披 講
番号     投   句 俳 号 票数
1 突堤に青鷺一羽もの思い 石の花 1票
(大きな青鷺が彼方を見つめじっとたたずむ)
  (千 柳) 何を思案しているのかな
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2 雨蛙雨が恋しと泣いている 1票
  (彰 子) のどかで艶めかしい。
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3 空映し家映したる代田かな   いなご 7票
  (千 柳) 田植え前の、静寂のひととき
  (媛 香) 田植前の満々と水を張った代田に空が、家が景色が美しく
        写っているのを発見したのです。
  (さつき) 同じ光景を見ましたので・・・
  (彰 子) 美しい田園風景。
  (楓 花) 田植えを待つばかりの水田、初夏の風景
  (コスモス) 代田の広がりがよくわかります
  (初 霜) 現代の風景をうまく描写しています。
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4 学び舎に歌は流れて夏は来ぬ 峰 生 3票
  (ゆづき) 幼い頃を思い出す
  (菜の花) 子供の頃思い出します
  (コスモス) 「夏は来ぬ」の唱歌が流れてきたのでしょうか。
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5 湯上がりの項(うなじ)にそっと南風 さつき 5票
  (哲 朗) 涼しさが伝わってきます。
  (楓 花) 浴衣姿が 眼に浮かびますね。
  (彰 子) 艶めかしい風情。
  (峰 生) 美しく情景をとらえていると思います。
  (菜の花) ロマンチック
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6 子だくさん餌を運ぶや親つばめ ゆづき
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7 梅雨晴れて餌をもとめし雀等は 菜の花
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8 夕焼けにおおあくびして太公望 石の花 4票
(何時までたっても竿先静かなり)
  (哲 朗) あまり釣果がなかったのでしょうか、それとも朝が早かったせいでしょうか。
  (浩 風) 釣れなかったんだろう。のんびりした1日が終わろうとしている。
  (さつき) 情景が浮かびます。
  (菜の花) 一日は 長いですね
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9 巣立鳥落ちてもどかし飛べぬ羽根 浩 風
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10 ここかしこ親子見てゐる田植かな 楓 花
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11 青大将俺の行く手を阻みをり 哲 朗 3票
  (媛 香) キット驚いたことでしょう、目の前に青大将がいて作者の 行く手を
         阻んでいるのですもの。その時の作者の表情が見えるようです。
  (楓 花) 男の対決?どうなることか?
  (石の花) 子供の頃山へ行くとよく体験しました。
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12 小判草風が小判の音作 いなご 1票
  (さつき) 銀色に光る小判草が目に浮かびます。
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13 麦の秋川風ゆるく道遠し 峰 生 1票
  (石の花) のんびりと川風に吹かれながら何処かへゆくのでしょう。
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14 月写り蛙コーラス田植え前 そらまめ 1票
  (浩 風) 学生時代、古里の縁台で夕涼みの想い出があります。
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15 遊覧船岩壁に立つ一羽の鵜 媛 香
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16 青紫蘇を刻んでいたり昼餉時 いなご 1票
  (蝋 梅) 青紫蘇は大好きです
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17 潔く決めたき朝岩菲咲く    楓 花 2票
(はっきりとした花色の岩菲に教えられたような朝)
  (いなご) 岩菲のはっきりした朱色が物事をはっきり決めてくれるように思います。
  (浩 風) 何を決めるんだろう。潔白と朱色、良い対比ですね。
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18 つばくろや口をあけあけ親を待つ ゆづき 2票
  ( 泉 ) 可愛いつばくろの光景が浮かびます。
  (楓 花) あけあけのところに可愛い動きが感じられますね。
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19 風かをる首なし地蔵ちょこなんと 彰 子
  (愛らしい地蔵さん)
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20 郭公のこゑや山毛欅樺岳樺(ぶな、かば、だけかんば) 彰 子 1票
(登山のときの情景、自然林が素晴らしい)
 (いなご) 自然いっぱいの山道を歩いている感じが良くでていると思います。
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21 万緑に心なごみし山の寺 初 霜 3票
  (蝋 梅) いい句だと思いました
  (哲 朗) 緑の中の山寺心が癒されます。
  ( 泉 ) 緑一色の山寺、本当に心なごみますね!
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22 森深く静けさ破る不如帰 石の花 2票
(静かな森の奥で久しく不如帰の鳴き声を聞く)
  (浩 風) 森林を散歩中に出会ふ、心和むひとときですね。
  (菜の花) 何とも 言えない気持ち良さが目に浮かびます
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23 竹林のさはさは風の涼しさに 蝋 梅
(竹林を抜ける風の音が涼しく感じました)
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24 掛け替ふる山水の軸夏座敷 コスモス 8票
  (千 柳) 気分一新、涼しさの演出
  (いなご) 季節の掛け物を掛け夏らしくなった様子が感じられます。
  (蝋 梅) 我が家の床の間は物置と化しました
  (媛 香) .掛け軸を掛け替えるだけで夏らしく涼しさを覚えます。山水がいいですね。
  (浩 風) 涼風が通り抜ける、落ち着いた客間でしょうね。
  ( 泉 ) これで涼しげなお座敷になりましたね!
  (楓 花) 気持ちのいい風も入ってきそうな情景。
  (峰 生) この軸をかざる季節になりました。 色々と余韻が残っていいですね。
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25 下手な字で新茶おくると故里の母 峰 生 9票
  (いなご) 母の事を思い出しました。
  (蝋 梅) 私の母も字は下手でした
  (哲 朗) 母の思いが伝わってきます。
  (さつき) 私も同じことを経験致しました。
  (ゆづき) 母の思いが身にしみる
  (彰 子) 優しい母、いつまでも元気で。
  (初 霜) 母の慈愛がほのぼのと感じられます。
  (コスモス) 母のやさしさに感謝!下手な字と憎まれ口をききながら
  (菜の花) お母様 お元気で居られる事はお幸せですね
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26 山寺の隅に紫陽花ひそと咲き 初 霜 1票
  (哲 朗) 庭の片隅でひっそりと咲いている紫陽花、さびしさが感じられます。
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27 鶏の背伸びしてゐる炎天下 彰 子 1票
(鶏の生命力)
  (媛 香) 鶏が首を伸ばし背伸びしてゐる情景が見えるようです。
        炎天下が効いていると思いました。
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28 蝙蝠や空にはばたくシルエット 蝋 梅 1票
(久しぶりに発見初夏を見ました)
  (石の花) 飛ぶ蝙蝠は下から見るとシルエットです。最近はあまり見かけませんが。
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29 青梅を漬けて今年もホッとする
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30 紫陽花や蕾ふくらむ梅雨の入り 千 柳
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31 病みて知る妻ありてこそ花菖蒲 浩 風 5票
(6.4日から3日間熱と肩凝りで床についてときの事)
  (蝋 梅) 全くその通りと思います
  ( 泉 ) 奥様を想う気持ちに心暖まります。
  (ゆづき) 忘れている妻の有り難み、しみじみと知る
  (初 霜) 夫婦の絆を感じます。
  (コスモス) 妻のありがたさを再認識しました。
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32 髪切って梅雨の長きに備えたる コスモス 2票
  (千 柳) サッパリした気分で
  (さつき) 女性の気持ちが良く現れていると思います。
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33 巣立鳥飛ぶかまえして飛びきれず 浩 風
(5.21.朝ムクドリが巣立つのを見た時の事)
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34 万緑の中に突っ立つ山頭火句碑 媛 香
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35 カルストや夏草原に羊かと 媛 香 1票
(秋吉台に行った時に出来た句です。よろしくお願いします。)
  ( 泉 ) 草原に羊の群れ、行ってみたい・・
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36 試運転のクーラーより落つ虫骸(むしむくろ) コスモス
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37 紫陽花の葉かげに蝶の雨やどり さつき 1票
(蝶が羽をたたんで可愛かったので)
  (ゆづき) 梅雨空の紫陽花、季節を感ずる
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38 黒南風(くろはえ)が運ぶにおひはわらを焼く そらまめ
(黒南風=梅雨時に吹く南風)
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39 あじさいをパソコンにいれニンマリと 菜の花
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40 紫陽花や一鉢ごとの七変化 さつき 1票
(土のせいでしょうか一鉢毎に微妙に花の色が違っています。)
  (ゆづき) 梅雨空の紫陽花、季節を感ずる
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41 暗闇にホタルの光すーっと飛び
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42 水涸れてほたるの里や一つ消え ゆづき 1票
  (峰 生) 自然環境は本当に年ごとに厳しく侘しいことです。
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43 亡き父の本棚整理紙魚(しみ)にあい 哲 朗 2票
  (媛 香) 本棚整理紙魚にあい と詠まれています、懐かしく亡き
        お父様のことが脳裏を掠めたのかも知れません。
  (初 霜) 厳しかった父でしたが懐かしく思い出しました。
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44 亡き父母と参りし寺に山躑躅 初 霜 1票
  (峰 生) 子供の頃の思い出など去来することでしょう。
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45 雨をまつ真白きあじさいおじぎして 菜の花
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46 恋猫に眉をしかめる独り者 千 柳 1票
  (彰 子) 独り者のねたみ。
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47 静けさにみずすましの輪幾重にも 哲 朗 3票
  (千 柳) 何も邪魔するものの無い、静寂さ
  (石の花) じっと見つめる水面の静けさに心やすまるを感じます。
  (コスモス) 静寂そのものの中に居ます。池面にじっとめをすえて
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48 入梅で水やり多忙花畑 そらまめ 1票
  (石の花) 今年は厳しい空梅雨のようです。梅雨になっても水やりが忙しいですね。
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49 水張りて水無月の田の広さかな 楓 花
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50 生まゴミを山でカラスの雛が待つ 千 柳
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51 田水満ちよろず命の蘇る 蝋 梅 3票
(植物も生きものも水の中で生き生きと感じました)
 (いなご) 力強さを感じます。
  (峰 生) さあ今年も実りの秋へ向けて頑張ろう。
  (初 霜) 命の躍動を感じます。