平成 20年 6月 1日〜平成 20年 6月20日 投句分
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互 選 句
第 42回 披 講
6月分 25句選
 今年は平年より7日、昨年より16日早く梅雨入りしました。
 梅雨になると憂鬱で外出するのも億劫になります。しかし 
植物が生長していくためには、また人間が生きていくため
には水は大切で、降るべきときに降ってもらはないと困ります。」
 梅雨時の代表的な花は紫陽花です。また花菖蒲も見事です。
そして木々の緑は目に染みるようになりました。積極的に
出向いて自然を観察しましょう。
 
特選  5句
滝道を登る5人の感嘆符  越
    5人の影を感嘆符と詠んだところがお手柄。
五月雨の一日篤姫読みにけり いなご
    NHKの大河ドラマ「篤姫」はドラマチックで大変おもしろい。   
    「篤姫」の本を買って一気に読み切る。  
11 境内の杉しんしんと濃あぢさゐ  越
    しんしんとした境内に濃あぢさゐが咲いている。何ともいえぬ
    風情のあるたたずまい。
35 父の日や4リットルのウイスキー 哲 朗
   4リットルのウイスキーとは豪勢。親子で飲むウイスキーは格別旨い。
40 いつも目の届くところに夏帽子 哲 朗
    物忘れするようになった者の心得を簡明に詠んだ良い句です。
入選  20句
鳴き砂にたわむる親子風薫る 浩 風
狛犬の目鼻風化す島薄暑 コスモス
夏蕨静かになりし古戦場 さつき
マロニエの花大空をつかみけり 哲 朗
空海の池ゆる抜きて青嵐 媛 香
10 郷愁や川辺の道にほたる追う 峰 生
13 梅漬ける一つ一つを手に取りて まこと
15 小さき実を付けて胡瓜の花咲けり いなご
17 青がえる二匹重なり池の端 石の花
18 目の前に富士の頂上五月晴 いなご
19 落椿掃き残したる風情かな コスモス
21 黒南風やバイクで走る浜の道 そらまめ
27 山影の揺れる水面や青田風  越
32 九重山人の狭間にツツジあり 菜の花
34 投句日や田植眺めて立ち止まる そらまめ
36 呉に見し戦艦大和青嵐 浩 風
37 干し梅の庭にほほえむ母白寿 峰 生
38 苗市の苗生き生きと並びけり(添削) まこと
41 梅雨冷えの災害案じ無事祈る  泉 
42 人波の夢の吊り橋五月晴(添削) 菜の花
 
問題句 
田植機はかまきりの手に似ているね  
    「田植機」は夏の季語、「かまきり」は秋の季語です。
28 蛇穴を出でて墓参の道塞ぐ       
    「蛇穴」は春の季語、「墓参」は秋の季語です
33 水木ロード鬼太郎に合う五月晴   
    中八です
39 梅雨くもり連山遥かに沈みゆく
    中八です