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6月分 25句選 |
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今年は平年より7日、昨年より16日早く梅雨入りしました。 |
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梅雨になると憂鬱で外出するのも億劫になります。しかし |
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植物が生長していくためには、また人間が生きていくため |
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には水は大切で、降るべきときに降ってもらはないと困ります。」 |
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梅雨時の代表的な花は紫陽花です。また花菖蒲も見事です。 |
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そして木々の緑は目に染みるようになりました。積極的に |
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出向いて自然を観察しましょう。 |
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特選 5句 |
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1 |
滝道を登る5人の感嘆符 |
越 |
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5人の影を感嘆符と詠んだところがお手柄。 |
3 |
五月雨の一日篤姫読みにけり |
いなご |
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NHKの大河ドラマ「篤姫」はドラマチックで大変おもしろい。 |
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「篤姫」の本を買って一気に読み切る。 |
11 |
境内の杉しんしんと濃あぢさゐ |
越 |
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しんしんとした境内に濃あぢさゐが咲いている。何ともいえぬ |
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風情のあるたたずまい。 |
35 |
父の日や4リットルのウイスキー |
哲 朗 |
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4リットルのウイスキーとは豪勢。親子で飲むウイスキーは格別旨い。 |
40 |
いつも目の届くところに夏帽子 |
哲 朗 |
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物忘れするようになった者の心得を簡明に詠んだ良い句です。 |
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入選 20句 |
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2 |
鳴き砂にたわむる親子風薫る |
浩 風 |
4 |
狛犬の目鼻風化す島薄暑 |
コスモス |
5 |
夏蕨静かになりし古戦場 |
さつき |
6 |
マロニエの花大空をつかみけり |
哲 朗 |
7 |
空海の池ゆる抜きて青嵐 |
媛 香 |
10 |
郷愁や川辺の道にほたる追う |
峰 生 |
13 |
梅漬ける一つ一つを手に取りて |
まこと |
15 |
小さき実を付けて胡瓜の花咲けり |
いなご |
17 |
青がえる二匹重なり池の端 |
石の花 |
18 |
目の前に富士の頂上五月晴 |
いなご |
19 |
落椿掃き残したる風情かな |
コスモス |
21 |
黒南風やバイクで走る浜の道 |
そらまめ |
27 |
山影の揺れる水面や青田風 |
越 |
32 |
九重山人の狭間にツツジあり |
菜の花 |
34 |
投句日や田植眺めて立ち止まる |
そらまめ |
36 |
呉に見し戦艦大和青嵐 |
浩 風 |
37 |
干し梅の庭にほほえむ母白寿 |
峰 生 |
38 |
苗市の苗生き生きと並びけり(添削) |
まこと |
41 |
梅雨冷えの災害案じ無事祈る |
泉 |
42 |
人波の夢の吊り橋五月晴(添削) |
菜の花 |
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問題句 |
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9 |
田植機はかまきりの手に似ているね |
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「田植機」は夏の季語、「かまきり」は秋の季語です。 |
28 |
蛇穴を出でて墓参の道塞ぐ |
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「蛇穴」は春の季語、「墓参」は秋の季語です |
33 |
水木ロード鬼太郎に合う五月晴 |
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中八です |
39 |
梅雨くもり連山遥かに沈みゆく |
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中八です |
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