
| 11月分 25句選 | |||
| 目を楽しませてくれた紅葉も終ろうとしています。11月7日は立冬、 | |||
| そして11月22日は小雪で暦の上では冬です。 | |||
| 冬です。 なんとなくあわただしくなってきたような気がしないでもありません。 | |||
| 俳句は省略の文芸です。焦点を絞って素直に簡明に詠むように心掛けてください。 | |||
| 今月も良い句が沢山ありうれしく思っています。引き続き精進されることを願って | |||
| 止みません。なお、若草句会では「送りがな」は基本的に「歴史的仮名ずかい」 | |||
| (旧仮名ずかい)としますのでご了承ください。 | |||
| 【今月の例】 | |||
| 合わす→合はす 匂い→匂ひ 集い→集ひ 交わす→交はす | |||
| 舞い→舞ひ 教え→教へ 植え→植へ 舞う→舞ふ | |||
| 番号 | 特選 5句 | 俳 号 | |
| 5 | 冬の月垣根に残る幼児靴 | コスモス | |
| 垣根に干し忘れている幼児の靴を淡い月が照らしだしている。ムードがある。 | |||
| 7 | 煙い煙いと尻向き合わす落ち葉焚き | 越 | |
| 煙を避けながら後ろ手をして暖をとる。そして世間話に花が咲く。 | |||
| 11 | ふつふつと音も匂いも今年米 | まこと | |
| 今年米がおいしそう。音も匂いもと言ったところが良い。 | |||
| 19 | 菊花展菊詠む句にも賞が付き | 媛 香 | |
| 菊花展で菊を詠む句に目をつけたところがお手柄。 | |||
| 38 | ボロボロのお古着こなす案山子かな | 千 柳 | |
| 案山子がボロボロの服を着こなして得意顔。 | |||
| 番号 | 入選 20句 | 俳 号 | |
| 1 | 句碑めぐり今日も幸せ秋の暮 | さつき | |
| 2 | 海鳴りにちちろも遠き寝酒かな | 峰 生 | |
| 3 | 入院の窓より眺む紅葉かな | 浩 風 | |
| 4 | 冬の朝おはようさんと声をかけ | 泉 | |
| 8 | 冬支度物のある場所妻に聞き | 哲 朗 | |
| 10 | 枯葉踏む軽き音して崩れけり | いなご | |
| 14 | 秋天やかきたてられる旅ごころ | さつき | |
| 16 | 病妻の髪に野菊がよく似合う | 千 柳 | |
| 17 | 空き家の古木の柿のたわわなり | 菜の花 | |
| (添削) 柿といえば柿の実のこと。 | |||
| 21 | 湯帰りの桜紅葉に陽が落ちる | 泉 | |
| 24 | 友集い酒酌み交わす秋時雨 | そらまめ | |
| 25 | 絵手紙の会華やいで柿一枝 | 楓 花 | |
| 34 | ほうき持つ手に落ち葉舞い庭静か | 石の花 | |
| 37 | 病院の桜紅葉や退院す | 浩 風 | |
| 40 | いろいろな落葉踏み行く山路かな | いなご | |
| 41 | 秋祭り点滴見つつ暮れにけり | 浩 風 | |
| 42 | 秋の空二つに裂いて飛行雲 | 千 柳 | |
| 44 | 遠くより舞ってきたのか冬の蝶 | 泉 | |
| 45 | 劇場を出でて冬めく風の中 | いなご | |
| 48 | 窓あけば飛び込む秋の夕焼雲 | さつき | |
| 問題句 | |||
| 9 | 参拝の帰りにもおり日向ねこ | ||
| 「日向ねこ」と言う季語はあるのか。 | |||
| 23 | ボール蹴る三兄弟や夕刈田 | ||
| 類句が若竹句会H20.5にあります。また夕刈田という | |||
| 季語はいかがなものか。 | |||
| 28 | 立冬の蝿よ薬缶に付いてくる | ||
| 「冬の蠅」いう季語にありますが、「立冬の蠅」という | |||
| 季語はないと思います。 | |||
| 31 | 枯れ葉舞い静かに暮れゆく宮の庭 | ||
| 中八です。「暮るる」で中七になります。 | |||
| 33 | きんさんぎんさんあのよでそろいのちゃんちゃんこ | ||
| 上八、中九の俳句は知りません。 | |||
| 39 | 行く先はマイカーもバスも紅葉狩り | ||
| 中八です。 | |||