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12月分 選句と披講 |
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早いもので若草句会の四年目が終ろうとしています。 |
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私は例年に習って冬至粥を食べ柚湯に暖まって早々に寝ました。 |
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このところ冬支度であれこれ忙しい日々が過ぎて行きます。 |
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さて、多くの人が自分はいつまでたっても俳句がうまくならない。また、なかなか |
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俳句が作れないと悩み、俳句を止めようと考えたことがあると思いますが、決して |
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そうではありません。皆さんは確実にうまくなっています。自信をもってください。 |
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“継続は力なり?と言います。長いスパンで考えましょう。 |
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今年の漢字一字は「乱」でした。来年は良い年であってほしいと願はずには |
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おられません。 |
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どうぞ良いお年を迎えられますようお祈り致します。 |
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番号 |
特選 5句 |
俳 号 |
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10 |
夫の手の出番の多き師走かな |
さつき |
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婦唱夫隋が家庭円満の秘訣。 |
12 |
枯菊の賞の名残もなかりけり |
哲 朗 |
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栄枯盛衰は世の習い。賞を貰った菊も枯れると哀れ。 |
15 |
古里のこの池が好き鴨も好き |
さつき |
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海が好き鴨が好きと畳み掛けて詠んだところが良い。 |
22 |
砥部焼の湯湯婆(ゆたんぽ)並ぶ金物屋 |
越 |
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砥部焼の湯湯婆を金物屋に」並んでいるのがおもしろい。 |
40 |
陵の堀に陣なす浮寝鳥 |
いなご |
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浮寝鳥がまるで陵を守るように陣をなしている。 |
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番号 |
入選 20句 |
俳 号 |
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1 |
小春日や足湯に並ぶ影法師 |
哲 朗 |
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2 |
芭蕉忌や「奥の細道」あるきたし |
媛 香 |
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3 |
キラキラと光のシャワー聖誕祭 |
泉 |
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5 |
冬紅葉褒めて今年の別れとす |
楓 花 |
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7 |
忘年会月も微笑む帰り道 |
菜の花 |
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8 |
目標に千歩足らずや蜜柑剥く |
越 |
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9 |
通過駅右往左往の落紅葉 |
まこと |
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11 |
落日のヨットハーバー虎落笛(もがりぶえ) |
そらまめ |
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18 |
笹鳴きやふと立ち止まる寺の坂 |
いなご |
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27 |
冬の雁群れて湖面のざわめける |
コスモス |
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29 |
煮凝りと聞けば亡父の手酌酒 |
さつき |
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32 |
紅葉より人と車の嵐山 |
菜の花 |
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33 |
汽笛鳴る城下の町や山粧(よそ)う |
そらまめ |
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34 |
波除けのどの一つにも冬鴎 |
まこと |
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35 |
腰痛の手術まぬがる霜夜かな |
浩 風 |
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37 |
極月のパソコン日記打ち納む |
コスモス |
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38 |
被爆地のブロンズ像に木の実降る |
媛 香 |
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42 |
同窓も老いて集へりしぐれ宿 |
峰 生 |
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46 |
退院の大安晴天年の暮 |
浩 風 |
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47 |
年の瀬やゴミ収集のオルゴール |
コスモス |
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番号 |
問題句 |
20 |
ラジオ鳴る妻を合方障子貼り |
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「合方」は「相方」 三段切れになると思います。 |
24 |
人生に定年はなき去年今年 |
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具象性にかけます。 |
30 |
夕暮れやざわめきの中年暮るる |
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具象性にかけます。 |
36 |
夜半の風寺井に桜落葉かな |
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かな止めの場合は切らずに最後まで詠みきる。 |
44 |
いろいろと多かりし年暮れんとす |
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具象性にかけます。 |