平成 21年 8月 1日〜平成 21年8月20日 投句分
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互 選 句
          8月分 選句と披講
 四国地方は史上2番目の遅い梅雨明けでした。発表後大雨が
降りましたが、その後はうだるような暑さが続いています。しかし
下旬になるとさすがに朝夕は涼しくなり蝉の声もいつのまにか
「ツクツクボ−シ」に変わり逝く夏を惜しんでいるようです。
 
番号     特 選 5 句 俳 号
2 フェリーから大きく振りし夏帽子 哲 朗
   日焼けして逞しくなった孫が夏帽子を大きく振って別れを惜しんでいる。
 
13 箒目のすがすがしさや施餓鬼寺 いなご
   今日は施餓鬼。箒目が一段と美しく清々しい。
 
19 口げんかいつものことと水をまく 石の花
   ささいな口げんかはいつものこと、口げんかほどほどにして
   素知らぬ顔をして水を打つ
 
31 大西瓜八つに切ってまたふたつ さつき
   西瓜を十六切りにする。大家族なのか。賑やかにおいそうに食べる。
 
35 猛犬の注意札あり犬昼寝 コスモス
   猛犬も猛暑でたわいなく昼寝。お役目はしばらくお休み。
 
番号     入 選 20 句 俳 号
1 夏休み遂に果たせし逆上がり 哲 朗
7 秋近し机に貼りし星座表  まこと
9 盆行事終わりてホット星見あげ 菜の花
10 草刈りのあとついばめる鳩の群れ 浩 風
11 蝉時雨人影のなき運動場 いなご
12 紅の海ゆらゆらゆれる花火船
14 年故か古い夏着が腹に合う 峰 生
15 艶のある手さばき阿波の踊りかな 浩 風
17 日焼けした孫の笑顔とにらめっこ さつき
18 幾重にも遠白波の夏の海
20 玄関にほおずき人形置土産  楓 花
21 月下美人抱へてわが家訪ねきし 媛 香
22 薬味よしそうめん流し賑やかに 楓 花
25 裏山の朝のはじまり蝉時雨 哲 朗
26 草刈りてまた草刈りて戻り梅雨 そらまめ
29 去ぬ燕ためらいも無く発ちにけり まこと
30 毬栗の毬まだ青く柔らかし 媛 香
33 お土産は青ゆず二つ山の宿 楓 花
41 夜行バス客を乗せれば蚊も連れて コスモス
42 夏祭り踊るも見るも胸騒ぐ 菜の花
 
番号     問 題 句
36 駅ホーム月食いまや仰ぎ見る
    季語がありません。
37 盆あとの妻と散歩の歩延ばす
    下四です。
38 大玉がズンと応える宵港
    季語がありません。
39 花みかんしまなみ何処も香りあれ
    「しまなみ」と言う固有名詞はありません。
第 56回 披 講