第 58回 披 講
平成 21年10月1日〜平成 21年10月20日 投句分
番号       選 句 & 披 講 俳 号 得 票
1 風流と食べ時知らず柿を吊る 峰 生 1 票
(彰 子) 風流なので、食べごろを知らないまま柿を吊す。
 
2 秋深き大きな山を動かしぬ 哲 朗 1 票
( 泉 ) スケールの大きな句ですね。
 
3 穂薄の傘壷溢るうどん茶屋コスモス コスモス
 
4 コンサート余韻を残し秋の風 哲 朗 2 票
(まこと) 素直に詠まれています
(菜の花) いいコンサート、良かったですネ
 
5 鴨一羽二羽三羽おりさざれ石 1 票
(いなご) 一羽二羽三羽と小石を置いたように浮かんでいる
      様子がわかります。
 
6 星流れ静寂(しじま)の中の二人ずれ 石の花 3 票
( 泉 ) 願い事はかないましたか。
( 越) オリオン座流星群でしょうか、最近よく流れています
(菜の花) ロマンチック・・・
 
7 糸瓜棚挟みて語る昭和の日 楓 花 5 票
( 泉 ) 昭和は遠くなりにけり。
(哲 朗) いろいろと昭和の思い出話をされたのでしょう。
(菜の花) 糸瓜の下でつきぬ想い出話いいですね
(媛 香) 糸瓜棚を…ですから子規庵ですね。会話が弾んだのでしょか。
      昭和の日は4月29日ですね。
(コスモス)昭和は遠くなりました。糸瓜棚の取り合わせがいいです。
 
8 藍の里染めたハンカチ秋高し そらまめ 2 票
☆ 徳島県藍住町、藍の館の手染め体験で空色の模様が出来ました。
(まこと) 気持良く取り合わせもよいです
(媛 香) 藍色に染め上がったハンカチ綺麗でしょうね。私も好きです!
      藍の香りもいいですね。「秋高し」と「ハンカチ」
      季重ねが…惜しい。でもいただきました。
 
9 温暖化開花遅れの金木犀 菜の花
 
10 秋霖や庵(いおり)見下ろす六地蔵  越 1 票
☆ (一草庵にて)
(峰 生) そう言えば、傘をさしたお地蔵さまは見たことないね。
 
11 鳴く虫にふと流れ行く時を聞く 峰 生 2 票
( 泉 ) ちょっとさみしい句ですが好きです。
(さつき) 虫の声も時の流れと共に鳴き方も変わって来ますね。
      とても好きな一句です。
 
12 彼岸花畦いちめんにいちめんに 2 票
(媛 香) 「いちめんにいちめんに」が良いですね真っ赤な彼岸花が
      密集しているのです。彼岸花なので良いのです。他の花では…
(コスモス)畦がまっかっかでしょうね。
 
13 鶴姫の伝説悲し秋惜む 浩 風 1 票
(菜の花) いつまでも語り継いで欲しいですね
 
14 蟷螂の斧上げしまま濡れ骸 コスモス 4 票
(いなご) 寒さには勝てなかったのかな?
(まこと) 枯蟷螂の最後わびしさを感じます
(峰 生) 濡れ骸は雌にやられたものかも 知れないな。
(彰 子) 蟷螂は死んでも勇ましい。
 
15 名水の湧く町並みや山車が行く 媛 香 1 票
(彰 子) 名水が湧く古い町並を豪華な山車が行く。目に見えるよう。 
 
16 佐渡訪うや湖畔に浮かぶ今日の月 さつき 1 票
(石の花) 加茂湖ですか、湖上の月素晴らしかったことでしょうね。
 
17 秋めくやメタボ気になる季節かな 菜の花 2 票
(哲 朗) 食べすぎにはご注意を・・・。
(コスモス)食欲の秋です。私の気持ちそのままです。
 
18 芋掘りの畑の山羊と啼き比べ 楓 花 1 票
(そらまめ)山羊をからかっている様子面白い。
 
19 探し物遂に出て来ず昼の虫 まこと 2 票
(いなご) 忘れた頃に「あら、こんな所に」と出てくるときもあります。
( 泉 ) 良くあることですがほほえましい。
 
20 湯につかり子らと団らん秋の暮 浩 風
 
21 たわわなる柿すっぽりと夕日中 いなご 3 票
(哲 朗) 情景が目に浮かびます。
(浩 風) 柿の色が夕日に映えて、いい景ですね。
( 越) 夕日を受けて柿の赤みが更に増している様子が見えます
 
22 秋わびし手首が語る阿波の人形(でこ) そらまめ 3 票
☆ 阿波十郎兵衛屋敷で人形浄瑠璃に涙ぐみ・・・
(まこと) 中七をうまく表現されています。
(コスモス)出し物は阿波の鳴門ですか?
(さつき) 人形の指の動きのしなやかさはまさにわびしさを感じますね。
 
23 ふたりして買い物帰り秋の暮 哲 朗
 
24 縁側は猫が先客日向ぼこ 峰 生 4 票
(菜の花) のどかな風景ですネ
(そらまめ)猫は仕事がなくていいなー。
(石の花) 日向ぼこ、猫がのんびり、先客がいいですね。
(彰 子) 猫と並んで日向ぼこ。心地よい。
 
25 仏前に語りかけたき十三夜 さつき 3 票
(いなご) しみじみとした句だと思います。
(楓 花) 「語りかけたき」に寂しさが感じられますね〜
(菜の花) 同感です・・・
 
26 第2体操終わりし今朝の鰯雲  越 2 票
(さつき) 爽やかな朝の情景が良く出ていて良いですね。
(彰 子) ラジオ体操が終ったあとの鰯雲。一段と爽やか。
 
27 傾いた案山子気になる夕間暮れ 楓 花 1 票
(石の花) 案山子も役目を果たし見捨てられたのかな。
 
28 刈田原すずめたわむれ群れ遊ぶ 石の花
 
29 満月の上る氏神詣でかな 彰 子 1 票
(浩 風) まんまるい黄金色の大きな満月が社殿の上にかかっている。
      いい景ですね。
 
30 太鼓台連なりてゆくふさの数 浩 風
 
31 明日知らず今日をひたすら秋の蝉 まこと 7 票
( 泉 ) 今をせいいっぱい行きたいものです。
(哲 朗) 明日の命はないかも知れないがひたすら鳴いているのは
      寂しく感じます。
(楓 花) 「今日をひたすら」がいいですね。 人間にも言えますね。
(峰 生) きびしい生存競争 の世界ですからね。   
(コスモス)蝉の命は短くて、哀れです。
(そらまめ)今日が鳴き納めかもしれない・・・哀れ。
(石の花) 今日一日を精一杯の生きることが最善ですね。
 
32 松山道見渡す山の薄紅葉 媛 香
( 越) 本当に綺麗ですね、でも脇見運転にご注意を
(峰 生) 紅葉の広びろとした高速を走れば気分がいいでしょう。
 
33 手作りの団子頬ばる今日の月 彰 子 3 票
(哲 朗) 1年のうちでも最も月の美しい夜であり食欲も増します。
( 越) 月見だんご、美味しそうですね
(まこと) 手つくり団子でお月見最高です
 
34 海峡の多々羅にゆるり月おちる
 
35 大渦に揚がる歓声秋澄めり そらまめ 2 票
☆ 大潮の鳴門大橋渦の道、歓声の渦でした。
(楓 花) 大渦に沸いた歓声が聞こえるようですね。
(石の花) なかなかうまく大渦に出くわさないものです。
 
36 茶房にも秋の七草一枝づつ さつき 5 票
(楓 花) 可愛い情景ですね。
( 越) 風流な喫茶店、心がなごみます
(媛 香) 秋の七草を一枝づつ、無造作に活けている様子が見えます。
      萩・桔梗・ナデシコなど一枝づつ尾花も秋!って感じが
      しますね。秋ならではのお句…です。
(峰 生) 茶店の方の優しい心配りだろうね。
(石の花) 三越のレストランでも一輪挿しに一枝づつ挿しています。
 
37 配られしおでん頬張る獅子の足 コスモス 6 票
(いなご) 獅子舞の足を演じるのも疲れますね。
(浩 風) 獅子使いの人が一休み、おでんを頬張っている田舎の
      いい風景ですね。
(まこと) 取り合わせが愉快です
(そらまめ)激しい運動だから腹が減る、もっと食べな。
(さつき) 獅子舞で頑張っている子供の様子がうまく
          詠めていると思います。
(彰 子) 獅子の足になった青年がおでんを頬張っている。楽しい句。
 
38 運動会どよめき聞きつ畑仕事 まこと 1 票
(媛 香) 運動会のどよめきが聞こえる?学校の近くに畑があって
      長閑な風景が想像できます。
 
39 時鳥いずこにいるかこだまする 石の花
 
40 山裾に煙たなびく秋の暮 いなご 5 票
(哲 朗) 秋の夕暮れの情景が良く出ています。
(浩 風) 穏やかな里山の風景ですね。
( 越) 静かな山村の風景が目に浮かびます
(そらまめ)稲刈りの後の藁焼きの煙が、山裾を隠し、幻想的な
          景色になります。
(さつき) 秋の夕暮れの情景がすっきりと読まれていていいと思います。
 
41 宍道湖に沈む夕日や走り蕎麦  越 3 票
(浩 風) 蕎麦も景色もいいですね。
(楓 花) 夕日の美しい宍道湖と走り蕎麦の取り合わせがいいですね。
(峰 生) 夕暮れの湖畔の新そばはいいでしょう。
 
42 手招きの如く揺れてる杜鵑草(ホトトギス) 媛 香
 
43 氏神の鈴鳴ってゐる小望月 彰 子 2 票
(いなご) きれいな景色ですね。
(そらまめ)小望月、季語が冴えます。
 
44 稲刈機残せし隅を刈る媼(おうな) いなご 2 票
(媛 香) 機械では隅の稲を刈り取ることが出来ません、
      手刈は私の仕事とおばあさんが刈っている姿が見えます。
           媼という表現が良いですね。
(コスモス)機械化の現代を見せてくれます。 
 
45 秋澄むや松山城の高きこと 菜の花 3 票
(浩 風) 雲一つなき真っ青の空、きれいですね。
(楓 花) 改めて見上げるとお城山は秋空に高く見えますね。
(さつき) 季語が生き生きと感じます。
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