平成 21年10月 1日〜平成 21年10月20日 投句分
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互 選 句
10月分選句と披講
秋本番です。秋は芸術の秋、読書の秋、食欲の秋などといろいろ言わ
 れます。天文学上では秋分から冬至までを言い、俳句では立秋から
立冬の前日までを言います。紅葉前線は山頂から山腹へと下っています。
「山粧ふ」気節です。野山へ出掛けて錦秋を満喫しましょう。
 
番 号    特 選 5 句 俳 号
14 蟷螂の斧上げしまま濡れ骸 コスモス
  死んでもなお蟷螂の勇姿。
15 名水の湧く町並みや山車が行く 媛 香
  名水の湧く古い町並を豪華な山車が行く。賑やかさが見えるよう。   
24 縁側は猫が先客日向ぼこ 峰 生
  猫が日向ぼこしている。その横に並んで日向ぼこする。微笑ましい光景。
26 第2体操終わりし今朝の鰯雲  越
  ラジオ体操が終ったあとの鰯雲は一段と輝いてみえる。清清しい。
37 配られしおでん頬張る獅子の足 コスモス
  獅子の足になった青年がおでんを頬張っているという楽しい句。
 
番 号    入 選 20 句 俳 号
1 風流と食べ時知らず柿を吊る 峰 生
4 コンサート余韻を残し秋の風 哲 朗
7 糸瓜棚挟みて語る昭和の日 楓 花
11 鳴く虫にふと流れ行く時を聞く 峰 生
12 彼岸花畦いちめんにいちめんに
13 鶴姫の伝説悲し秋惜む 浩 風
16 佐渡訪うや湖畔に浮かぶ今日の月 さつき
20 湯につかり子らと団らん秋の暮 浩 風
21 たわわなる柿すっぽりと夕日中 いなご
22 秋わびし手首が語る阿波の人形(でこ) そらまめ
25 仏前に語りかけたき十三夜 さつき
27 傾いた案山子気になる夕間暮れ 楓 花
32 松山道見渡す山の薄紅葉 媛 香
35 大渦に揚がる歓声秋澄めり そらまめ
36 茶房にも秋の七草一枝づつ さつき
38 運動会どよめき聞きつ畑仕事 まこと
40 山裾に煙たなびく秋の暮 いなご
41 宍道湖に沈む夕日や走り蕎麦  越
42 手招きの如く揺れてる杜鵑草(ホトトギス) 媛 香
45 秋澄むや松山城の高きこと 菜の花
 
番 号    参 考
30 太鼓台連なりてゆくふさの数
    「太鼓台」は愛媛俳句歳時記にあります。
第 58回 披 講