[花水木先生]の25句選 |
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7月 25 句 選 |
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今回[彰 子]先生の後にお願いした[花水木]先生は |
皆さん初心者の域を脱していると感じられており |
かなり自由に作句して、その句の意味を |
読者に感じてもらうことに主眼をおいておられるようです。 |
従って後記の質門解答のようなお考えとご意見に |
見られるようなことです。 |
皆さんもそれを踏まえて作句推稿をして |
また、読者もそれを踏まえて詠んで頂ければ幸いです。 |
この句会を楽しく、長続きする会にしたいと思います。 |
皆さんのご協力方よろしくお願いいたします。 |
また、先生には今後もご自由に推稿添削をお願い |
したいと思います。よろしくお願いいたします。 |
[システム管理者] |
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番号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
2 |
友も老い病む夜を静か初夏の風 |
石の花 |
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◎ 生老病死はさけて通れませんが |
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さわやかな初夏の風が救いです。 |
18 |
夏山や夫に手渡すカンロ飴 |
いなご |
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◎ さりげなく夫婦愛をよく詠まれています。 |
22 |
線路まで風の悪戯夏帽子 |
媛 香 |
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◎ 中七の風の悪戯が見事です。 |
27 |
田水張る逆さの吾を連れ歩く |
まこと |
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◎ 逆さの吾に気付かれた着眼点が素晴らしいです。 |
29 |
遠き日の恋の余韻や合歓の花 |
泉 |
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◎ うらやましい限りです、合歓の花が |
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よくあっていると思います。 |
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番号 |
入 選 20 句 |
俳 号 |
3 |
団扇持ち若沖の墓訪ねけり |
いなご |
5 |
突然の別れ早はやしや青しぐれ |
泉 |
11 |
梅雨明けて遠くにはしゃぐ子等の声 |
菜の花 |
12 |
にがうりのほどよき頃をもぎにけり |
浩 風 |
14 |
目はなれてますます怖し肝試し |
哲 朗 |
16 |
傘寿来て今年また買う夏帽子 |
まこと |
20 |
踏み跡の窪みを埋める余り苗 |
コスモス |
21 |
昼下がり鼻唄歌い鮨つける |
石の花 |
23 |
朝顔の鉢の並びし投票場 |
いなご |
24 |
噴水が気合いを入れる梅雨晴れ間 |
そらまめ |
28 |
竿売りの間延びする声梅雨明ける |
コスモス |
30 |
田舎バス母娘二人は夏の風邪 |
峰 生 |
32 |
昨夜(よべ)の雨胸に抱えて花南瓜 |
さつき |
33 |
開け放つ部屋いっぱいの青田風 |
コスモス |
34 |
師は逝きぬテープの声や古扇 |
峰 生 |
36 |
霊峰にホラ貝響く山開き |
さつき |
38 |
水田に灯り点るやビルの影 |
菜の花 |
39 |
初蝉や生命しみじみ共白髪 |
峰 生 |
41 |
住む人の消えし社宅や枇杷熟るる |
越 |
43 |
梅雨晴れ間わが足弱り畦の道 |
石の花 |
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番号 |
先月の問題句についての質門と解答 |
質門 |
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16 |
無人駅に友を見送る立葵 |
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◎ 助詞を省略すれば佳句です。 |
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助詞に[に]を入れたのは三段切れになるので入れました。 |
解答 |
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一句の中で3ケ所切れている句を三段切れといい |
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そのうち名詞で切れているものを三段切れ、名詞以外の |
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切れ字で切れているものを三句切れといわれております。 |
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山口素堂の「目に青葉山ほととぎす初鰹」はあまりにも有名です。 |
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おたずねの句については「友を見送るために無人の駅に佇った |
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とき惜別の情を立葵と共有しました」とよめましたので |
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無理に[に]は省略したら如何かと思いました。 |
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俳句の作句上の技法については、いろいろ勉強してきたことの |
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お考えがあって当然ですので、私の考えにあまりこだわらず |
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こんな意見もあるのかと流して下さい。 |
質門 |
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20 |
[梅雨入り]と[緑] |
21 |
[麦秋]と[コンバイン] |
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これは季重になるのではないでしょうか? |
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季重はどんな場合に可能なのでしょうか。 |
解答 |
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基本的には使わないのがよろしいのです。 |
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季重ですが一方の季語を主として片方の季語を従とする |
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使い方はよく見受けられます。 |
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例えば草間時彦の句に「夕支度春菊摘んで胡麻摺って」があります。 |