第 70 回 披 講
互 選 句
番号       投   句 & 披  講 俳 号 得票
1 秋祭りさし上げ続く寄せ太鼓 浩 風 1 票
(峰 生) 勇壮な秋祭りの一こまが浮かびます。
   
2 風に香をかすかに乗せて藤袴 楓 花 3 票
(旅 風) ”かすかに乗せて”が上手いと思いました。
( 泉 ) 私も大好きな藤袴、表現がとてもきれいですね。
(石の花) 香りをかすかに乗せて・いい風情ですね。
3 鍬休め背中伸ばせば破れ蓮 そらまめ 1 票
(哲 朗) れんこん掘りの様子が良く出ています。
4 さざなみのごとし広がる鰯雲 4 票
(いなご) 雲の広がる様子をよく見ていますね。
(コスモス)綺麗な秋のそらです。
(さつき) 空が見上げたくなりますね。
(媛 香) さざ波ように鰯雲が広がって行く様を詠んでいらっしゃる
      真っ青な空に真っ白い雲。
5 房ゆらし船に乗せゆく太鼓台 浩 風 2 票
(コスモス)房の揺れ具合が太鼓台の見せ場です。
(菜の花) 太鼓台の房の揺れる処が豪快で好きです
6 選別の手慣れたしぐさ栗の里 3 票
(まこと) 素直に詠まれています
(さつき) 作業の様子が見えてきます。
(楓 花) せわしく選別をしている様子が目に浮かびますね。
7 鍋の底磨いてやっと秋は来ぬ 楓 花 1 票
( 泉 ) きれい好きな方ですね。
8 目を開けぬ義兄(あに)を哭(な)くかや秋の聲(こえ) 旅 風 1 票
(まこと) 季語が効果的です
9 バイバイをいつ止める子や秋みこし 峰 生 1 票
(旅 風) 純真無垢な子どもの姿が浮かんできます。
10 鞭入れる童(わらべ)の右腕(うわん)秋高し 髙 越 2 票
(そらまめ)菊間のおとも馬かな、勇壮な騎馬レースの様子が見えます。
(哲 朗) お供馬の走り込みの情景が良く出ています。
11 薄寒や門扉を開けて深呼吸 石の花 2 票
(髙 越) 美味しい空気を胸一杯吸い、気持ち良さそう
(峰 生) しみじみと秋を感じての風情と思います。
   
12 夕もずや何をいばるかアンテナで そらまめ 1 票
( 泉 ) ちょっと楽しい句ですね。
13 鶏頭の背丈まちまち燃えにけり まこと 2票
(コスモス)背丈まちまちの読み方が良いです。
(そらまめ)まちまちの炎の高さを連想したところが面白いです。
14 朝寒や公園の道二人ずれ 石の花 2 票
15 かまきりよ三角あたま何思う そらまめ 1 票
(菜の花) 表現が面白いですネ
16 むかご飯ことなく一日(ひとひ)過ぎにけり いなご 3票
( 泉 ) 何事もなく暮れてむかご飯を食べる、なつかしいむかご飯。
(さつき) 幸せな日々を送られていらしゃる様子がよく解って良いですね。
(髙 越) 一日が無事過ぎて至福ひととき
17 チョコレートの匂ひコスモス焦茶色 媛 香
18 水彩画母の好みしまんじゅしゃげ  4 票
(いなご) 好きな句です。
(菜の花) お母様のお好きな絵をいつまでも大切に・・・
(媛 香) 亡きお母様のお好きだった曼珠沙華を水彩画で書かれて偲んで
       いらっしゃる曼珠沙華が効いていると思います。
(髙 越) 彼岸花を描くお母さんの得意げな顔が浮かびます
19 言の葉よ黄泉路へ届け秋彼岸 旅 風 2 票
( 扇 ) 気持ちを言葉にして話しかけるいいですね。
(楓 花) 伝えたい言葉が沢山ありますよね!
20 一人聞聴く更地に集う虫の声 さつき 2 票
(まこと) 栄枯盛衰を感じます
(菜の花) 静かな秋ですね
   
21 銀杏の落ちる音する宝厳寺 哲 朗 4 票
(浩 風) 静かないい景ですね。
(いなご) 静かなお寺のたたずまいが見えてきます。
( 扇 ) 銀杏もいきおいよく枯れ草に音を立てて落ち拾ってねといっている。
(峰 生) 昔遊里の奥のこの寺が公社の寮 で私も居ました。
           銀杏の音もありました。侘しい思い出です。
   
22 先人を偲ぶ星なり六十二 旅 風 1 票
( 扇 ) 番号により名前の決まりいつも口を動かしているよね。
23 穂芒や番号背なに牧の牛 髙 越 5 票
(まこと) 穂芒越しに牛の見えかくれ
(そらまめ)高原の牧場を連想します、番号に目を付けたのが面白い。
(媛 香) 放牧の牛の背中に番号札が付けられているのですね。
      牛の耳に付けられているのは見たことがありますが…。
(楓 花) 高原に草を食む牛の姿と穂芒、いい風景ですね。
(石の花) 牧場の光景がよく見えます。
24 軒下の忘れ風鈴チリリンと 媛 香 2 票
( 泉 ) 我が家も忘れていました。
(菜の花) 秋の気配を感じ何となく淋しいですね
25 命日に亡父の好みし衣被(きぬかつぎ) まこと 5 票
(旅 風) 父親想いの孝行息子(娘?)ですね。
(浩 風)  いいご供養になりましたね。
(いなご) 衣被を食べながらお父様を偲んでいる様子が目に浮かびます。
(さつき) お父様を偲ばれる様子が良く出ていて良いですね。
(媛 香) 亡きお父上の命日は生前お好きだった里芋の煮っ転がしとか
      お寿司だとか作られて供えたのでしょうね。
26 赤い羽根つけてテレビのアナウンサー 哲 朗 1 票
(コスモス)年末の風景です。
27 蓮の実のころころころと厨まで さつき 1 票
(峰 生) ころころころが厨までと面白いね。
   
28 長旅を終わりて仰ぐ後の月 コスモス 7 票
(旅 風) 長旅の感慨が出ているように思いました。
(浩 風) やっと我が家に帰ってのくつろぎ、いいですね。
( 扇 ) ああよかったとの安心感。
( 泉 ) 秋の月はきれい、楽しい旅でしたか。
(まこと) すばらしい十三夜です
(髙 越) 自宅に帰り、旅の想い出と我が家の良さをしみじみ感じている
(楓 花) 帰りついてホッとして仰ぎ見た後の月。
29 芋の露見つめる瞳露の中さつき  さつき 3 票
(いなご) 観察力が鋭いですね。
( 扇 ) 露と瞳といいですね。
(哲 朗) よく観察されています。
30 車座になって語らう芋煮会 哲 朗 5票
(浩 風) 気の合う連中と、一杯飲みながら、いいですね。
(いなご) 楽しそうな雰囲気が良く出ていると思います。
(コスモス)楽しい芋煮会です。
(髙 越) 楽しそう! 旨そう!
(峰 生) 親しい 会合が そこにありそうです。
   
31 露草の青美しき帯の女(ひと) 楓 花 3 票
(旅 風) 気品のある美人が思い浮かんできます。
(哲 朗) さぞかし和服の似合う方でしょうね。
(石の花) 和服のよく似合う美しい人露草の青いいですね。
32 秋祭り太鼓の音のとぎれなし 浩 風 1 票
(媛 香) 祭り太鼓の地響きがどんどこどんどこと聞こえて来るのです。
      あぁお祭りだな~と実感…。
33 栗おこわ後期高齢仲間入り 媛 香 3票
(コスモス)とうとう後期高齢者になりましたか、お元気でお目出度い
(そらまめ)敬老会に呼ばれて、栗おこわで、仲間入りを思い知らされた。
(髙 越) お元気で! (前期、後期の呼び名もあとわずか?)
34 十六夜の雲間に月の見え隠れ 菜の花 2票
(旅 風) 秋の風情をよく著しているように思いました。
(浩 風) 秋の夜長を、満月を見て過ごす。いいですね。
35 陽が昇る石鎚燃し(もえし)今朝の秋 5票
(菜の花) 素晴らしい石鎚の光景ですネ
(そらまめ)きれいですねー、写真の説明みたい。
(楓  花) 一度見てみたい光景ですね。
(石の花) 石鎚からの朝日とその朝焼けが良くうたわれています。
(峰 生) 力強い句調が 好きです。
   
36 病窓に今年も合えた萩尾花 峰 生
37 見上ぐれば行き合いの空今朝の秋 まこと
38 堀端に萩の花咲く道後かな 髙 越
39 沈み行く紅葉にたむろす鯉の口 コスモス
40 波うねり黄金色の稲穂かな 菜の花 1 票
( 扇 ) 私も散歩道の黄の穂は安らぎを感じます。
41 銀杏をひらう年寄無言なる  1 票
(まこと) 童心に返って無心に
42 ワイパーで帰宅車列をうつしぐれ 峰 生
43 十月やしんと静まり茶を点てる
44 おしゃべりをしつつ栗むく二人かな いなご 3 票
(浩 風) 仲良し夫婦2人きりでの会話いいですね。
(さつき) お喋りもさぞかし楽しかったでしょうね。
(石の花) のどかな風景がいいですね。
45 芋煮会町内集い歓談す 石の花 1 票
(哲 朗) 賑やかな様子が伝わってきます。
46 宮出しのテレビ見てるも胸躍る 菜の花 1 票
(さつき) 私も同じく胸が躍りました。
47 秋の蝿行く部屋ごとに着いてくる コスモス 4 票
(そらまめ)ほんと、シツッコイんだから。
(媛 香) ほんとに秋の蝿って鬱陶しいですね。
      弱っているのに捕まらない…。
(楓 花) 秋の蠅は人恋しいのか・・・
(哲 朗) 秋の蝿は活発さはないですがうるさいものです。
48 ちりとりの中にころころ式部の実 いなご
平成 22年10月 1日~平成 22年10月20日 投句分
花水木
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