番 号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
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6 |
神妙に春泥はらふ兄弟(あにおとと) |
まこと |
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遠き日を思い出されている様子がよく分かります。 |
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それにしても殆ど舗装されてこのような光景が懐かしいです。 |
9 |
霾や石鎚連峰消え失せる |
媛 香 |
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道後平野から眺めているいつもの景が黄砂によって |
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変化した状景を上手に詠まれています。 |
12 |
蘖(ひこばえ)や津波くぐりしこの命 |
髙 越 |
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樹木の根元や切り株から新しい芽が吹き出すのが蘖ですが |
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中七、下五とよく合っています。 |
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苦難に耐えて生きていこうとの気持ちがよくわかります。 |
44 |
復興の光もとめて春の闇 |
泉 |
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茫然と立ち尽くしたあの日から今、負けまいとする強い |
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意志の表れです。 |
48 |
盃の桜の花も飲み干せり |
さつき |
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待ち遠しかった桜の花の下での情景が目に浮かびます。 |
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下五の断定が効果的です。 |
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番 号 |
入 選 20 句 |
俳 号 |
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2 |
春愁や夫の忌終えてカラス鳴く |
さつき |
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5 |
天空に大型クレーン揚雲雀 |
哲 朗 |
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10 |
ニラの花朝日を受けてそっと咲く |
初 霜 |
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13 |
震災に黙祷して花の宴 |
そらまめ |
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17 |
蕗味噌があれば一人の昼餉菜 |
さつき |
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19 |
今掘りし筍迷わず買いにけり |
コスモス |
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21 |
ブランコをゆすっていたっけ遠き春 |
泉 |
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23 |
麗らかや店番いつも陶狸 |
コスモス |
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25 |
風早の舟は鹿島へ落とし角 |
髙 越 |
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26 |
子規の句をつぶやいてみる彼岸寒 |
まこと |
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27 |
矢取川堤あふるる花菜かな |
髙 越 |
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28 |
桜舞う腕白仲間の同窓会 |
旅 風 |
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31 |
ランドセル弾む背中に桜舞う |
旅 風 |
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32 |
子等走る川土手に群れ呼子鳥 |
石の花 |
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35 |
仲間想い心は晴れぬ花見かな |
旅 風 |
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36 |
春雨の細き未練や何時晴れる |
峰 生 |
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39 |
垂れ桃真っ赤に燃えて塀の上 |
菜の花 |
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40 |
そら豆の花黒いシーツの上で咲き |
菜の花 |
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45 |
青い空初花見そめ指を指す |
初 霜 |
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46 |
春愁や親指ばかり伸びる爪 |
楓 花 |
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