番 号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
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3 |
葉桜に小さくなりし無人駅 |
まこと |
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満開の桜の下で、華やいでいた駅をとらえて、花から葉への |
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移ろいを見事に詠まれています。 |
7 |
心経の流るる伽藍花は葉に |
髙 越 |
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般若波羅密多を学んでいる寺院の様子と、移ろいの季語とが |
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正鵠を得ていると思います。 心身ともに静かにさせられました。 |
18 |
共白髪八十路を生きて花を見る |
まこと |
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羨ましい限りです。西行の「願はくは花の下にて春死なむ |
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そのきさらぎの望月の頃」が頭をよぎりました。 |
20 |
散歩道遠回りする麦の秋 |
そらまめ |
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日差しも適当でしかも爽やかな風が吹、この季節は散歩が |
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楽しいです。麦秋の中を遠周りされている様子がよくわかります。 |
34 |
新調の夏帽子のみ一人旅 |
楓 花 |
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「のみ」に作者の生き様を詠まれているのがわかります。 |
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気持ちは颯爽と旅を楽しんでいるのです。 |
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番 号 |
入 選 20 句 |
俳 号 |
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1 |
この山も遺跡の宝庫桐の花 |
コスモス |
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5 |
春宵に又一人逝く友偲ぶ |
峰 生 |
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6 |
田水張る信号機映り点滅し |
媛 香 |
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8 |
保育園帰り賑やか鯉のぼり |
扇 |
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9 |
一服のお茶香ばしき柏餅 |
哲 朗 |
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17 |
薫風に深呼吸するプレイオフ |
さつき |
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19 |
部活帰り少年の手にカーネーション |
楓 花 |
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21 |
燕の子口をあけての大合唱 |
泉 |
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22 |
塗りたての百葉箱(そう)や霾(よな)ぐもり |
髙 越 |
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23 |
麦穂波遙かに望む夕景色 |
石の花 |
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25 |
雷鳴や旅立つ友に喝一声 |
旅 風 |
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26 |
昨夜の雨牡丹の花を崩しけり |
まこと |
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27 |
雨上がり新緑の山近くなり |
菜の花 |
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30 |
美術館窓に葉桜迫りけり |
哲 朗 |
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33 |
琴の会心地よきかな春の月 |
峰 生 |
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39 |
旨かりし手打ちうどんや麦の秋 |
そらまめ |
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40 |
耕のあとついばみの鳥の来て。 |
浩 風 |
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42 |
懐かしき麦飯くふて感無量 |
石の花 |
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43 |
孫の顔口いっぱいの柏餅 |
扇 |
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44 |
人住まぬ家を取り巻く薔薇の花 |
コスモス |
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