平成 23年 8月 1日~平成 23年 8月20日 投句分
花水木選
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互 選 句
第 80 回 披 講
花水木先生のコメント
7月号の披講のうち
結社にもよりますが、おおむね季語は以下の
7部にわけられています。
「時候・天文・地理・生活・行事・動物・植物」です。
このうち半夏生は時候の部に、
半夏草はすなわち烏柄杓の事で、この草が 
生え始める頃とあり7月2日頃です。
植物の部に片白草としてドクダミ科
ハンゲショウ属の臭気のある多年草とあります。 
「まこと」さんと「楓花」さんが半夏生を時候と
植物の部で披講されていました。
興味を持って読ませて頂きました。
 ☆☆☆ 花水木 ☆☆☆ 
番 号 特 選 5 句 俳 号  
老いの身に心安らぐ夜の秋 旅 風  
老ゆると季節を問わず夕方には安らいだ気持ちになりますが、
  秋の季節はなおさらではではないでしょうか。
秋の夜がぴったりです。
ひらがなの絵葉書届く夏休み 楓 花  
幼児のたどたどしい文字が彷彿と浮かびます。
  夏休みの季語が生きています。 
赤とんぼ風に向いてホバリング そらまめ  
対象をよく観ておられます。
  正木ゆう子氏の「風よりもわずかに重き蜻蛉かな」
  を思い出しました。 
31 短冊に自選の一句星祭り まこと  
俳句を始められて、人前に出してもと思う作品を
  作れた喜びが伝わります。
35 黒百合や鉱山(やま)に無縁の塚あまた 髙 越  
新居浜の別子銅山跡でしょうか。悲しい時代を黒百合と
無縁の塚の取り合わせで、上手に詠まれています。
    
番 号 入 選 20 句 俳 号  
お茶の席懐紙に透ける葛の餅 さつき  
十六夜の月を待ちたる城山に  
砥部焼の風鈴吊す厨窓 媛 香  
10 紅薄しちいさき花の百日紅 石の花  
11 列なせる五百羅漢や秋の風 浩 風  
12 夏雲や球児の前に仁王立ち 旅 風  
13 海風に吹かれて風鈴鳴り止まず 媛 香  
15 連山の襞はっきりと梅雨明ける まこと  
17 法師蝉明日なき声の日暮れかな  さつき  
18 喜怒哀楽忘れて居りし暑さかな 楓 花  
21 イヤホンで深夜便聞く熱帯夜 そらまめ  
26 涼風のときたま素足なでて行き  
27 黍焼ける香り我が家か団地前 峰 生  
30 百日紅並木の陰で子犬じゃれ 石の花  
32 萩寺を参詣すれば萩一花 浩 風  
33 万緑も深く眠るや靄の中 旅 風  
34 世の動き鈍ってしまう油照り 哲 朗  
37 店先の西瓜叩いてみたくなり まこと  
38 星空にとどろく花火音探す 菜の花  
41 水際にきて翡翠(かわせみ)の色映す