平成 24年 1月 1日~平成 24年 1月20日 投句分
花水木選
戻る
互 選 句
第 85 回 披 講
花水木先生のコメント
「熱き子や襷でつなげ箱根路を」ですが
年初めに催された大学対抗の箱根駅伝を詠まれています。
これはこれで良いと思いますが、無季俳句となっています。
季語に勝る詩語があればゆるされるとする立場の無季俳句
もあります。 
中七、下五が素晴らしいので熱き子やは、大学対抗ですので
省略でき、上語に季語をあてれば佳句となると思います。
 ☆☆☆ 花水木 ☆☆☆
番 号 特 選 5 句 俳 号  
水仙の香そっと頬なで風にのる 菜の花  
寒風が水仙の香によって変化する様子を
  上手く読まれています。
21 碧天にとんどの炎昇りけり 浩 風  
冬の碧空に向かって昇っていく炎の景がよくわかります。
  荒れる霊魂も静まったことでしょう
26 穂芒のひねもす風をあそびをり 髙 越  
そうなんです 演歌もクラシックも音楽なのです。
  楽しいお正月となりました。
35 復興を目指す絆や新(あら)走り まこと  
傘寿を迎えて時間や世間との折り合いを付ける術
  が、解ってきたかなと思う心境をよく詠まれています。 
39 これきりと添え書きされし年賀状 旅 風  
寂しいことですが、老いには勝てないとのこの様な賀状を
  手にした場がよくわかります。  
   
番 号 入 選 20 句 俳 号  
蕎麦掻きや故郷の味満喫す 石の花  
大晦日恩師の墓を訪ねけり  さつき  
二つ食べ三つ食べけり雑煮餅 哲 朗  
10 寒雀より来し数や甃(いしだたみ) まこと  
11 凧揚げの子も空もなき世の移り 、峰 生  
12 寒の入り何時もと違う犬の声  さつき  
14 年賀状元気のあかし笑みこぼれ 菜の花  
16 調弦のラの音響く年の暮れ そらまめ  
18 学童の吐く息白し冬の朝  
20 新年を絆の文字で誓うなり 菜の花  
25 雪囲いして合掌の村眠る そらまめ   
27 青竹の清々しさや年明ける  
28 老人会自慢の味の卵酒 楓 花  
30 穭田の実ることなき青さかな まこと  
33 年毎に消えた車の注連飾り 峰 生  
34 ひれ酒に目もとが緩む老夫婦  
37 境内に辰の大絵馬除夜詣 髙 越  
40 山眠る雲の切れ間の朝日かな 哲 朗  
41 真っ青な空に霧氷の花咲けり  
42 大寒やオリオンの星輝けリ そらまめ