花水木先生のコメント |
「また一人友去りし冬銀河」ですが |
俳句は俳諧連句の発句 五音・七音・五音が |
独立したものといわれます。 |
内容とかリズムの上で五.七.五に収まらない場合もありますが、 |
できれば五.七.五にするのが、リス゛ムが生まれて |
良くなるのではと思います。 |
☆☆☆ 花水木 ☆☆☆ |
番 号 | 特 選 5 句 | 俳 号 | |
9 | 年の豆食べきれぬ母九十六(くじゅうろく) | 髙 越 | |
長寿のお母さんを大切にしている気持ちが | |||
よく伝わります。 | |||
18 | ショパン聞く妻と日だまり春遠し | 峰 生 | |
お二人で静かにピアノ曲を聞かれている場面がうかびます | |||
特に今年は寒さが厳しく春遠しの季語がぴったりです | |||
21 | 小雪舞ふ山の麓に友見舞う | 菜の花 | |
雪の降る寒い日に山裾の家を訪ねる友情に | |||
感動しました | |||
34 | 石鎚に紫電一閃雪の空 | 峰 生 | |
霊峰と研ぎすました刀と雪の取り合わせが見事ですが、 | |||
解ってきたかなと思う心境をよく詠まれています。 | |||
38 | バス止めてだるま夕日や冬かもめ | そらまめ | |
だるま夕日を観るためにわざわざバスを停めた | |||
一瞬を上手に詠まれています | |||
番 号 | 入 選 20 句 | 俳 号 | |
1 | 亡き母のキャンバス整理福寿草 | そらまめ | |
2 | ものの芽を誘うがごとき昨夜の雨 | まこと | |
4 | 句集読む夜半(よわ)の耳打つ春霰 | 髙 越 | |
6 | 蠟梅の黄ひと色に庭光る | まこと | |
7 | 節分や手からこぼれる豆の数 | さつき | |
12 | 難病を抱えて今年も春を待つ | さつき | |
13 | コーヒ飲み友と語るや春の雪 | 石の花 | |
15 | 友誘い歌声喫茶春隣 | 楓 花 | |
16 | 絵馬吊し撫で牛なでる受験生 | 媛 香 | |
22 | 石鎚の稜線くっきり雪冠る | 媛 香 | |
25 | 豪雪に耐え被災地の人案じいる | 菜の花 | |
26 | 天平のいらか苔むす冬の古寺 | 楓 花 | |
27 | 春立つや鈴の音行けり白遍路 | 哲 朗 | |
28 | 四万十のシラス漁撮る底冷えに | 泉 | |
29 | 亡き母の手編みのセーター眼に眩し | 旅 風 | |
30 | マリーナやマスト震えるもがり笛 | そらまめ | |
31 | 母の忌や伊予路走れば山笑ふ | 媛 香 | |
33 | 庭隅のつぼみにふわと春の雪 | 髙 越 | |
35 | 賑やかに集団下校日脚伸ぶ | 哲 朗 | |
36 | 雨けむる窓より眺む寒椿 | 菜の花 | |
お節介まんのチョット一言 | |||
次の句は季重ねのようです。 | |||
5) | 冬寒にサーフィン遊ぶ波高し | ||
寒(冬の季語) サーフィン(夏の季語) | |||
27) | 春立つや鈴の音行けり白遍路 | ||
春・遍路共に(冬の季語) | |||
28) | 四万十のシラス漁撮る底冷えに | ||
シラス・底冷え共に(冬の季語) | |||
その他 | |||
25) | 豪雪に耐え被災地の人案じいる | ||
豪雪(ゆき)と読ますのでしょうか | |||
下五が七になります 人案ずではいかが | |||
出来れば俳句はリズムのよい | |||
五七五になるように努力した方が | |||
良いのではないでしょうか。 | |||
花水木先生は"ヘチマ"に所属しあまり規則に | |||
こだわらない方のようです。どちらか強い方が | |||
上手く表現されていればと云うことのようです。 | |||