平成 24年 2月 1日~平成 24年 2月20日 投句分
花水木選
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互 選 句
第 86 回 披 講
花水木先生のコメント
また一人友去りし冬銀河」ですが
俳句は俳諧連句の発句 五音・七音・五音が
独立したものといわれます。
内容とかリズムの上で五.七.五に収まらない場合もありますが、
できれば五.七.五にするのが、リス゛ムが生まれて 
良くなるのではと思います。
 ☆☆☆ 花水木 ☆☆☆
番 号 特 選 5 句 俳 号  
年の豆食べきれぬ母九十六(くじゅうろく) 髙 越  
長寿のお母さんを大切にしている気持ちが
  よく伝わります。
18 ショパン聞く妻と日だまり春遠し 峰 生  
お二人で静かにピアノ曲を聞かれている場面がうかびます
  特に今年は寒さが厳しく春遠しの季語がぴったりです
21 小雪舞ふ山の麓に友見舞う 菜の花  
雪の降る寒い日に山裾の家を訪ねる友情に
  感動しました
34 石鎚に紫電一閃雪の空 峰 生  
霊峰と研ぎすました刀と雪の取り合わせが見事ですが、
  解ってきたかなと思う心境をよく詠まれています。 
38 バス止めてだるま夕日や冬かもめ そらまめ  
だるま夕日を観るためにわざわざバスを停めた
  一瞬を上手に詠まれています  
   
番 号 入 選 20 句 俳 号  
亡き母のキャンバス整理福寿草 そらまめ  
ものの芽を誘うがごとき昨夜の雨  まこと  
句集読む夜半(よわ)の耳打つ春霰 髙 越  
蠟梅の黄ひと色に庭光る まこと  
節分や手からこぼれる豆の数 さつき  
12 難病を抱えて今年も春を待つ さつき  
13 コーヒ飲み友と語るや春の雪 石の花  
15 友誘い歌声喫茶春隣  楓 花  
16 絵馬吊し撫で牛なでる受験生 媛 香  
22 石鎚の稜線くっきり雪冠る 媛 香   
25 豪雪に耐え被災地の人案じいる 菜の花  
26 天平のいらか苔むす冬の古寺 楓 花  
27 春立つや鈴の音行けり白遍路 哲 朗  
28 四万十のシラス漁撮る底冷えに  
29 亡き母の手編みのセーター眼に眩し 旅 風  
30 マリーナやマスト震えるもがり笛 そらまめ  
31 母の忌や伊予路走れば山笑ふ 媛 香  
33 庭隅のつぼみにふわと春の雪 髙 越  
35 賑やかに集団下校日脚伸ぶ 哲 朗  
36 雨けむる窓より眺む寒椿 菜の花
 
お節介まんのチョット一言
次の句は季重ねのようです。
5) サーフィン遊ぶ波高し
  (冬の季語) サーフィン(夏の季語)
27) 立つや鈴の音行けり白遍路
  遍路共に(冬の季語)
28) 四万十のシラス漁撮る底冷え
  シラス底冷え共に(冬の季語)
その他  
25) 豪雪に耐え被災地の人案じいる
  豪雪(ゆき)と読ますのでしょうか
  下五が七になります 人案ずではいかが 
出来れば俳句はリズムのよい
五七五になるように努力した方が
良いのではないでしょうか。
花水木先生は"ヘチマ"に所属しあまり規則に
こだわらない方のようです。どちらか強い方が
上手く表現されていればと云うことのようです。