平成 24年 5月 1日~平成 24年 5月20日 投句分
お節介まんのひとりごと
季節柄多様な佳句が多く見られます。
固有名詞を使用する場合はかなり名の通ったもの以外は
読み人に感銘をあたえられないのではないでしょうか
これを何かに置き換えると詠み人の思いは広がります。
また、読みづらいものにはフリガナを付けるとよいでしょう。
5番.意味は分かるが中七が読みづらい。 
 ☆☆☆ お節介まん ☆☆☆
番 号 特 選 5 句 俳 号  

かずら橋ズボンに緑の風入りぬ 髙 越
谷から吹き上げてきた新緑の風を顔とかポケットでなく
  ズボンに緑の風と、かずら橋を歩んでいる景を上手く
詠まれています。
優勝のグランドゴルフ風薫る 浩 風  
仏のクーベルタン男爵は「オリンピック競技において最も
重要なことは優勝することでなく参加することである」と述べた
ということですが、優勝することは嬉しい事です。
風薫るの季語がピッタリです。
12 四国三郎堰のせせらぎ稚鮎飛ぶ 髙 越  
吉野川での景を上手く切り取られています。
26 何もかも投げ出すごとく牡丹散る まこと  
牡丹の散り様を良く観られています。
27 青嵐孤城落日(こじょうらくじつ)主を待つ  
窓外の強き風音を聴きながらの老いた心身のありようを
上手く詠まれています。
   
番 号 入 選 20 句 俳 号  
葉桜になりし二人の散歩道 まこと  
石楠花に心和ます札所かな 髙 越  
翡翠の雛の巣立ちを見守りぬ
 
雨止むか老鶯の声夢うつゝ 旅 風  
10 石手川白くアカシヤ咲き誇り 菜の花  
13 五月雨に集う傘寿の友と友 さつき  
14 とりどりの芍薬園の色香かな 浩 風  
17 清流の川面に泳ぐ鯉のぼり 菜の花  
18 花散れど人それぞれに歌うたう 峰 生  
20 にこやかに揃って下校へんろ道 まこと  
21 吹く風に揺れる茅花の白い波  
22 人のきて話の合間花南瓜 浩 風  
24 故里もつばくろの影うすくなり 峰 生  
25 隣々のつつじの色をもらいけり さつき  
29 金環の目の鯉のぼり雲を飲む そらまめ  
31 明易し朝市の立つ八幡浜 哲 朗  
32 麦わらの煙くぐりて車来る そらまめ  
33 新緑に埋まるが如く天守閣 菜の花  
37 花水木通り抜ければ子規の街 媛 香  
38 幾年か故郷恋し初鰹 旅 風
花水木選
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第 89 回 披 講