平成 24年12月 1日~平成 24年12月20日 投句分
花水木選
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互 選 句
 花水木先生のコメント
 18番の句は 大銀杏を季語として詠まれていますが、
銀杏黄葉(秋), 銀杏の実(秋) 銀杏落葉(冬) 銀杏枯る(冬)と
 秋と冬の季節の銀杏の樹の様子を季語としています。
春や夏の季節の銀杏の樹と区別していますので、
     季語の本意を大切にしたいです。
 ☆☆☆ 花水木 ☆☆☆  
第 96 回 披 講
番 号 特 選 5 句 俳 号  
振り子の音(ね)やけに響きぬ寒夜かな 髙 越
普段聞き慣れている音が、 特に寒い夜は耳につく
景を上手く詠まれ
11 主人(あるじ)亡き庭に一輪寒椿 旅 風  
寒椿をとおして静かにご主人を偲んでおられる様子が
良く伝わってきます。
13 鼻めがね卒寿の母の日向ぼこ 髙 越  
読み物を90歳の母がしていることが、暖まる景なのに
加えて季語の日向ぼこがより暖かい句としています。
26 新築の出窓に点る聖樹の灯 哲 朗  
新居にて始めて迎えるクリスマスの景を上手く
詠まれています。ほのぼのとしした希望の灯です
30 銀杏落葉枯山水の溢れけり 髙 越  
京都の竜安寺の石庭が有名ですが、冬枯れの庭の景を
落葉の溢れと詠まれて佳句です
 
番 号 入 選 20 句 俳 号  
大いなる雪の老楠戦史聞く 峰 生  
軒下の黄色まぶしく柿すだれ 浩 風  
学童の声かしましき落ち葉掃き 石の花  
本日は家に居たき日小鳥来る  楓 花  
杖二本日暮れを急ぐ秋遍路 まこと  
テレビ塔雲と流れて山眠る そらまめ  
10 双子座の流星何処に街明かり 峰 生  
12 文を書く手の悴みて釘折れ字 媛 香  
15 女子高生ケータイしつつ落ち葉掃き 菜の花  
16 年の瀬に友の訃報の届きたる 浩 風  
19 老いの荷を背負う八十路の師走かな 石の花  
21 ゆず味噌を練りて夕餉の一品に  
23 年賀状書き終え思う過去のこと 石の花  
24 世は移る楽しくあれよ老いの冬  峰 生  
25 里山の色ふかぶかと冬日和 まこと  
26 新築の出窓に点る聖樹の灯 哲 朗  
32 大根干す二人の暮らしつつがなし 浩 風  
34 老ふほどに思う青春銀杏散る まこと  
37 伊予弁の紙芝居聞く冬日向 楓 花  
39 年忘れ酔うほどに出る老いの愚痴 哲 朗