| 花水木先生のコメント | ||
| 18番の句は 大銀杏を季語として詠まれていますが、 | ||
| 銀杏黄葉(秋), 銀杏の実(秋) 銀杏落葉(冬) 銀杏枯る(冬)と | ||
| 秋と冬の季節の銀杏の樹の様子を季語としています。 | ||
| 春や夏の季節の銀杏の樹と区別していますので、 | ||
| 季語の本意を大切にしたいです。 | ||
| ☆☆☆ 花水木 ☆☆☆ |

| 番 号 | 特 選 5 句 | 俳 号 | |
| 4 | 振り子の音(ね)やけに響きぬ寒夜かな | 髙 越 | |
| 普段聞き慣れている音が、 特に寒い夜は耳につく | |||
| 景を上手く詠まれ | |||
| 11 | 主人(あるじ)亡き庭に一輪寒椿 | 旅 風 | |
| 寒椿をとおして静かにご主人を偲んでおられる様子が | |||
| 良く伝わってきます。 | |||
| 13 | 鼻めがね卒寿の母の日向ぼこ | 髙 越 | |
| 読み物を90歳の母がしていることが、暖まる景なのに | |||
| 加えて季語の日向ぼこがより暖かい句としています。 | |||
| 26 | 新築の出窓に点る聖樹の灯 | 哲 朗 | |
| 新居にて始めて迎えるクリスマスの景を上手く | |||
| 詠まれています。ほのぼのとしした希望の灯です | |||
| 30 | 銀杏落葉枯山水の溢れけり | 髙 越 | |
| 京都の竜安寺の石庭が有名ですが、冬枯れの庭の景を | |||
| 落葉の溢れと詠まれて佳句です | |||
| 番 号 | 入 選 20 句 | 俳 号 | |
| 1 | 大いなる雪の老楠戦史聞く | 峰 生 | |
| 2 | 軒下の黄色まぶしく柿すだれ | 浩 風 | |
| 3 | 学童の声かしましき落ち葉掃き | 石の花 | |
| 6 | 本日は家に居たき日小鳥来る | 楓 花 | |
| 8 | 杖二本日暮れを急ぐ秋遍路 | まこと | |
| 9 | テレビ塔雲と流れて山眠る | そらまめ | |
| 10 | 双子座の流星何処に街明かり | 峰 生 | |
| 12 | 文を書く手の悴みて釘折れ字 | 媛 香 | |
| 15 | 女子高生ケータイしつつ落ち葉掃き | 菜の花 | |
| 16 | 年の瀬に友の訃報の届きたる | 浩 風 | |
| 19 | 老いの荷を背負う八十路の師走かな | 石の花 | |
| 21 | ゆず味噌を練りて夕餉の一品に | 泉 | |
| 23 | 年賀状書き終え思う過去のこと | 石の花 | |
| 24 | 世は移る楽しくあれよ老いの冬 | 峰 生 | |
| 25 | 里山の色ふかぶかと冬日和 | まこと | |
| 26 | 新築の出窓に点る聖樹の灯 | 哲 朗 | |
| 32 | 大根干す二人の暮らしつつがなし | 浩 風 | |
| 34 | 老ふほどに思う青春銀杏散る | まこと | |
| 37 | 伊予弁の紙芝居聞く冬日向 | 楓 花 | |
| 39 | 年忘れ酔うほどに出る老いの愚痴 | 哲 朗 | |