平成 25年 1月 1日~平成 25年 1月20日 投句分
花水木選
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お節介まんの一寸一言
最近季重ねをよく見かけます。
4番=「どんど焼き」(新年):「厄払い」(冬)
 6番=下五 「お-ね」と読ますのでしょうか。
8番=「藁ぐろ」(秋):「ゆき」(ふゆ)
26番=中七 字たらず
27番=「凍滝」(冬):「寒稽古」(冬)
 31番=「木の葉」(冬):「氷面鏡」(冬)(会員指摘)
 種々あると思いますが何か工夫が?と思いました。
  花水木先生は、句意によりある程度はとのことでした。
また、ある会員から次の指摘がありました。
3番=下5「鍬初め」ですが
合本歳時記、実用俳句歳時記には
「鍬初」(くわぞめ)4文字。送りかなの「め」は不要
「鍬始」(くわはじめ)5文字なので、この句にはこちらでないかと
思いました。以前に俳句教室で、、
季語では「送りかな」は使わないと添削された事があります
互 選 句
 花水木先生のコメント
 4番の句は「どんど焼き」と「厄払い」と二つの季語を使って
いますが、 季重ねという以前に「どんど焼き」は正月の
 火祭りで1月の14日又は15日の
朝に行われ「厄払い」は節分(2月3日)の夜に
厄年(女性は33才.男性は42才)にあたっている者が氏神などに
参詣して厄を払うことですから内容がつながり
ませんのでどちらかに的を絞られたら良いと思いました。
 ☆☆☆ 花水木 ☆☆☆  
番 号 特 選 5 句 俳 号  
山巓(さんてん)に暁光三筋霜の花 髙 越
冬の明方の厳粛な景を上手く詠まれています
15 喜寿傘寿ことなく生きて年おんな まこと  
幾度となく山あり谷ありだったと思いますがさらりとこと
  なくと詠まれているのは84才になられたからでしょうか
羨ましいです
18 結ひ上げし巫女の黒髪年新た 髙 越  
普段見慣れている景を新年を迎えたことにより
新鮮な気持ちで捉えられています
30 蝋梅や来し方想う暮紛れ 峰 生  
暮れ方の暗いのに紛れて自己の人生を振り返って
いると蝋梅の香が仄かにしています。佳句です
31 青石の手水に木の葉氷面鏡(ひもかがみ) 髙 越  
厳冬期の蹲踞の景を上手く詠まれていて青石と
したのが見事です
 
番 号 入 選 20 句 俳 号  
北国の希な豪雪痛ましや 石の花  
新年の神社で吟ず祝賀の詞 浩 風  
過ぎし日の藁ぐろの里ゆきが舞ふ  
着膨れてうどん立ち食い駅ホーム 媛 香  
10 受験生希望を胸に門(かど)を出る 石の花  
11 金比羅宮杖に頼りし初詣 哲 朗  
13 庭木摘みはさみの先に冬の月 そらまめ  
14 初詣幼児にこつと手を合わせ 菜の花  
16 目覚めれば狭庭の木々に雪雪雪  
19 にちにちの寒さ厳しき老い哀れ 石の花  
20 大白鳥サテンの水面すべりおり  
22 箱根路を襷でつなぎ春を待つ 旅 風  
23 まるまると屈託もなく寒雀 まこと  
27 凍滝を背に寒稽古はずむ息  
29 初春に友と集いしのど競う 菜の花  
32 孫たちの笑顔と期待お年玉 哲 朗  
33 初日の出幸せ感謝共白髪 峰 生  
34 初雪や心も白き老いの朝 旅 風  
35 それぞれに子の去ぬ先の三日かな 浩 風  
36 参道の綿菓子ねだる初詣 媛 香
第 97 回 披 講