平成 25年 4月 1日~平成 25年 4月20日 投句分
番 号 特 選 5 句 俳 号  
現役を引いて楽しむ朝寝かな 石の花
都々逸に「三千世界の烏を殺し主と朝寝がしてみたい」
  とあるように朝寝は気持ちの良いもですね
耕しのあとにつき来る鳥二三 浩 風  
田園での鳥とのほほえましい光景を見事に切り取られて
  います
13 とりどりの色の行きかふ街薄暑 まこと  
上五、中七で初夏のの街の様子を上手く詠っています
19 男めくむらさき濃いし花菖蒲 まこと  
男めくと断定したところが見事です
  見えを切った花菖蒲の姿が目に浮かびます
21 目は先へ先へと走る蕨狩 哲 朗  
春の野原での楽しい場面を先へ先へと若々しく詠まれています
   
番 号 入 選 20 句 俳 号  
真っ白に畠一面花大根 媛 香  
母と手を希望輝く新入生 峰 生  
風無くて揺るる吊り橋藤の花 高 越  
リクエスト夫のお好み蜆汁  
10 八十路来て過ぎし過去見る遅き春 石の花  
11 葉桜を仰ぎて妻と散歩する 浩 風  
12 年重ねいつまでこいし春炬燵  
16 寄り添いて池の片隅花筏 菜の花  
17 竿さして下る釣り舟柳絮(りゅうじょ)とぶ 高 越  
20 声変わりせし子も混ざり入学す 高 越  
22 草刈りの鎌を休めて土筆採り そらまめ  
25 挿し木せし紫陽花の芽の育ちかな 浩 風  
26 土筆摘む袴取る指灰汁に染む 媛 香  
27 椿咲く庭にたたずみ亡父母(ふぼ)偲ぶ 菜の花  
29 イヤホンに体おどらせ春の街 まこと  
30 生かされし後期の吾に梅白し 旅 風  
31 俳人は静かに愛でる花仰ぎ 媛 香  
33 古里や土筆探して帰る旅 旅 風  
34 親子連れお喋り弾み蕨狩 哲 朗  
35 木戸くぐり甘き香りの芝桜 そらまめ
花水木選
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お節介マンのちょっと一言 
 花水木先生は、第50回松山市民俳句大会(子規記念館2/11)
で入選され松山市広報(4/1号)で披露されましたました。
入選句  着ぶくれて流るる雲に心寄す
  
季重ね句が目につきました
22番 草刈りの鎌を休めて土筆採り 
 草刈り :    土筆 : 
25番 挿し木せし紫陽花の芽の育ちかな 
挿し木 :    紫陽花 :  
28番 お花見を桜吹雪の舞う中で 
 花見 :     桜吹雪 :  
 
36番 餓え分けを盗人口惜しが咲いてくれ
花水木先生からもご指摘がありましたが
 発句者から次のようなコメントがありました。
済みません。植え分けを餓え分けとミスプリです。 
 心無い花盗人を諦め、花にきれいにと伝えたかった
 まで。1字違いで無意味になりました。ご免なさい。 
 
 
 
互 選 句
第 100 回 披 講
 花水木先生のコメント
 36の句は難解です 餓え分けは、植え分けの変換エラーかな
飢饉予防の方策の一つで 盗人口惜しという植物があるのかと思い、
手持ちの「俳句の花」や「万有百科大事典」で調べましたが不明でした。
 俳句は作者と読者がいて成り立つものです
余り専門的な特殊な語句は使わない方が良いのではと思いました。
当然のこと、選句は全て作者を伏せておりますので 
 すばらしいことですね。