| 花水木先生のコメント | ||
| 特選とは別に感銘を受けました。 | ||
| 17番の句は山裾の村の佇まいを見事に詠まれておられ、 | ||
| 読ませていただき「シビレ」ました。 | ||
| (注) 作者(吾亦紅) | ||
| 13の句は、悲しいかな身体は衰えますが、精神は精進すれば | ||
| 若さの保持可能を示されているようで、 | ||
| 闇夜に灯りを発見した気がしました。 | ||
| (注) 作者(旅 風) |
| 番 号 | 特 選 5 句 | 俳 号 | |
| 5 | 声高く猛暑を駆ける選挙カー | 菜の花 | |
| 今回の選挙の一コマを上手に詠っておられます。 | |||
| とりあえず参議院でのねじれは解消しましたが・・・・・・ | |||
| 12 | 西瓜熟るカラスに先をこされけり | 浩 風 | |
| 丹精込めて育てた作物をカラスに奪われた気持ちをよく詠まれています。 | |||
| 人でなくカラスだから俳句になっつたと思います。 | |||
| 16 | あどけなき乳呑み児の目よ合歓の花 | 旅 風 | |
| 季語の合歓の花がよく働いていると思いました。 | |||
| 作者の優しさがよく伝わってきます。 | |||
| 30 | 山法師咲きぬこころに一行詩 | 吾亦紅 | |
| 山法師の花はハナミズキによく似ていますが、作者の常々一行詩の | |||
| 想いを胸に暮らしている様子が伺えます。 | |||
| 松山出身の俳人 篠崎圭介の句に「遥か見るとき遥かなる山法師」 | |||
| があります。景を上手く切り取っています | |||
| 34 | 法螺の音の雲海渡る山開き | 哲 朗 | |
| 白装束の行者の吹く法螺の音が雲海を越えて、今にも聞こえて | |||
| 来そうです。広大な景を見事に詠っています。 | |||
| 番 号 | 入 選 20 句 | 俳 号 | |
| 2 | 初蟬やうつらうつらの昼下がり | 石の花 | |
| 3 | 園児等の七夕飾り駅構内 | 媛 香 | |
| 7 | 南吹くいろの褪せたる航海図 | 吾亦紅 | |
| 10 | 耳鳴りをセミと喜ぶ昼さがり | そらまめ | |
| 11 | 初蟬や寝起きのコーヒ目をさまし | 泉 | |
| 14 | ごろごろと寝転んでいる夏座敷 | 哲 朗 | |
| 18 | カルストの行く道々に合歓の花 | 泉 | |
| 19 | 満ち潮に浸かる鳥居や袋角 | 高 越 | |
| 21 | 三回忌梻(しきみ)供えて青田風 | そらまめ | |
| 25 | 老鶯の湖畔の森に谺せり | 哲 朗 | |
| 28 | 三味の音の仕上がり間近夏夕べ | 高 越 | |
| 29 | 誰が人に晴らす怒りや雷激し | 旅 風 | |
| 31 | サルスベリ風にゆらゆらフラダンス | 菜の花 | |
| 33 | うだつの町訪ねし阿波路カンナ咲く | 高 越 | |
| 35 | もてあます腰痛の身の酷暑なる | 浩 風 | |

| お節介マンのちょっと一言 | |||
| 今回は(吾亦紅)さんからのちょっと気になる句をご紹介します | |||
| 4.七夕やタイから息子メール来て (三段切れ)? | |||
| タイより息子のメール来てが本当だと思いますが中八に | |||
| なるので「七夕やタイより子からメールきて」でいかが | |||
| あえて息子を入れなくても、十分気持ちは伝わると思います。 | |||
| 11.朝蟬や寝起きのコーヒー目をさまし (三段切れ)? | |||
| コーヒー目をさましでは意味が少し解り難いので | |||
| 「朝蟬や寝起きのコーヒー旨かりし」これでどうでしょう | |||
| これでバッチし目が覚めた感じが解ると思います。 | |||
| 26.二重橋鵜羽をひろげおり | |||
| ひろげおりは(ひろげをり)と書きます。 | |||
| 35.持てあます腰痛の身の酷暑なる | |||
| 身が酷暑という意味にもとれるので | |||
| 「持てあます腰痛の身ぞ酷暑なる」 または | |||
| 「酷暑なり腰痛の身を持てあまし」 | |||
| ではいかがでしょうか。 | |||