
| 吾 亦 紅 様 の コメント | |
| 6月21日は「夏至」 | |
| 一年中でもっとも日が長い日。季節的には梅雨の最中で、 夏至の太陽の顔はなかなか見られない。それでも「夏至」の |
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| 言葉の響きに、詩心が反応するのはなぜでしょう。 |
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| 夏至夕べ地球の軋む音少し 和田悟朗 | |
| 夏至空の暮六つを啼く海の鳥 上田五千石 | |
| 夏至の日の手足明るく目覚めけり 岡本 眸 | |
| 思想までレースで編んで 夏至の女 伊丹公子 | |
| 夏至白夜浪たちしらむ漁港かな 飯田蛇笏 | |
| お節介まんのちょっと一言 | |
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俳句の題材内容について、明るく前向きな句にしたいと |
| 思います。沈んだ句、暗いイメージの句等はどうかと思います。 | |
| 会の性格上、皆さん歳を重ねられていると思いますが、 | |
| なお、若々しい句を作って、心身共に若くありたいと思います。 | |
| 人生はこれからと言う気概で毎日の生活をエンジョウイしませんか。 | |
| お節介まんのちょっとお節介でした。 | |
| 番 号 | 特 選 5 句 | 俳 号 | |
| 12 |
畑打つ鍬軽やかに風光る | そらまめ | |
| 「春風」とはひと味ちがう「風光る」の季語で | |||
| 決まった一句ですね。 | |||
| 17 |
青鷺の哲学の顔くずさざる | 扇 | |
| 簡潔にして言い得て妙。それはそれは長い時間 | |||
| 微動だにせず一点を見据えているあの面構えを | |||
| 哲学だと捉えたセンスが見事です。 | |||
| 18 | 原爆のドームの夜明け楠若葉 | そらまめ | |
| 重い句材が、「楠若葉」の季語で救われました。 | |||
| それが夜明けの景であることで、とても佳い句に | |||
| なったと思います。 | |||
| 23 | 麦刈りの後に群がるカラスたち | そらまめ | |
| 残飯をあさる鴉は嫌だけれど、人間を意識しながら | |||
| 小さな獲物をさがしつつ、ついて来る姿は可愛い | |||
| 24 | 梅雨晴やどんでん寄席に笑たる | 浩 風 | |
| 「梅雨晴」と「どんでん寄席」が、しっくりと相俟って | |||
| こんな日を落語日和と申します。なんて言ったか | |||
| どうだか----。愉しい時間を過ごされた事でしょう。 | |||
| 番 号 | 入 選 15 句 | 俳 号 | |
| 2 | 鉢植えのイチゴ摘み取り食卓へ | 扇 | |
| 3 | 夫の耳何時しか遠く梅雨に入る | 媛 香 | |
| 7 | 池の杭塩辛とんぼ一休み | 哲 朗 | |
| 8 | 通し鴨空港横の川にみて | 扇 | |
| 14 | 松葉散る級友(とも)逝くと風が言ふ | 旅 風 | |
| 15 | 父の日に遠き娘の声届く | 泉 | |
| 16 | 薔薇一輪遺影に手向け若き父 | 媛 香 | |
| 20 | 最果ての岬訪ねむ夏初め | 泉 | |
| 21 | 挿し木した紫陽花今年咲きにけり | 哲 朗 | |
| 22 | 飛石は雨の青石提燈花 | 高 越 | |
| 25 | 五千歩間近植田に揺るる皿が嶺 | 高 越 | |
| 27 | 故山捨つ亡父母(ふぼ)の嘆きや五月雨るる | 旅 風 | |
| 28 | 鮎釣りや流れの中に陣を取り | 哲 朗 | |
| 29 | 梅雨晴れ間遠くより子等の弾む声 | 菜の花 | |
| 32 | 駅ホーム一直線に燕飛ぶ | 媛 香 | |