番 号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
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1 |
小春日や墓前に懺悔そっと置き |
旅 風 |
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「小春日」の季語によって、やさしい味わいのある句となっています。 |
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ただ(懺悔そっとおき)の表現に少々無理があるとおもいます。 |
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<墓に懺悔の花手向け> |
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としてみるのも一案かと思いますが----.いかがでしょう。 |
5 |
虎落笛学童の列急ぎ足 |
石の花 |
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けものの雄叫びか、はたまた風神の雄たけびなのか、 |
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何かそら恐ろしい寒さの中、やや下向きに急ぎ足で |
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登校する子供たちの姿が一読目に浮んできます。 |
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季語が動かない句。 |
9 |
日の匂い集めて蒲団干しにけり |
哲 朗 |
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昨日の寒さが嘘のようなあたたかい日ざしに干された |
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布団たちもさぞ気持ちがいいことでしょう。 |
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日の匂い集めてが巧いですね。 |
13 |
渋柿の皮むき吊す母偲ぶ |
媛 香 |
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柿の皮をむぎつつ、遠い日を回想する作者の穏やかな |
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眼差しが、ほのと伝わってくるようです。 |
31 |
ひっそりと境内染めし冬桜 |
泉 |
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寒々とした中に凛と咲く冬桜。佇めば何かしら心が |
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洗われる気持になります。淡いピンクのちいさな花だ |
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けれど、それが反って境内の空気までも凛と引きしめ |
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ているようです。清潔な静寂さを感じます。 |
番 号 |
入 選 15 句 |
俳 号 |
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2 |
年の暮妻に付きそう救急車 |
浩 風 |
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4 |
お互いに愚痴吐きあいておでん酒 |
哲 朗 |
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8 |
伊予路訪ふ足湯の背なの小春晴れ |
高 越 |
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10 |
冬の朝大観望に佇みて |
泉 |
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12 |
パソコンのお助けマンや年賀状 |
そらまめ |
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15 |
山茶花よピンクの顔を塀の上 |
菜の花 |
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18 |
参ったねー、3日続きの年忘れ |
そらまめ |
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ーとのばすのも(、)もいらない。 |
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20 |
長浜の開閉橋に冬あらし |
泉 |
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22 |
湯上がりに冬の虹みて息を呑む |
扇 |
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26 |
故郷を捨てた身を責む虎落笛 |
旅 風 |
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27 |
年忘れ昔の歌で老い元気 |
峰 生 |
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28 |
老夫婦焼き芋口にティタイム |
扇 |
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29 |
掘りたての里芋旨しワイン注ぐ |
そらまめ |
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30 |
ベランダに見る石鎚の寒波急 |
高 越 |
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33 |
年の瀬や奉納吟を予約して |
浩 風 |
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