戻る
第166回 披 講
第224回 披 講
最終更新日時 R 5. 8..27 PM 12. 0
令和5年 8月1日〜令和5年 8月20日 投句分

    

紫 陽 花 の コメント
    「オミクロン」は感染症第5類に指定されました。感染者数の公表もしなくなりましたが
    結構感染者はいますので気をつけてくださいよ。
    我々は俳句を作成することに楽しみを持ちましょう。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
夏井いつきさんの俳句バトル・俳句さく咲く等を参考に各気の付いた 
ことをコメントしていきたいと思います。会員の皆様も披講選句とは別に、各句
の気の付いたこと、また添削句を寄せて頂ければ幸いです。またその添削に対して 
の別な意見があれば寄せて頂きそれをこの画面で追加表示させて頂きます。 
従って、この画面は逐次更新していきますので次号が発表されるまで気の付いた 
ときに鑑賞して下さい。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
  とばについて 01  (オノマトペ)について
  ことばについて 02 (いろいろな詠みのことば)について
  「俳句の形と切れ」について再考
  「俳句の字あまり」について再考
各句の気の付いた点とかその他のコメントは、選句編集の
  後に付けております。ご希望の方は閲覧してください。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
番 号            特 選 5 句 俳 号
10 墓洗い母へ近況語りかけ 投票 4 票 べいこう
あやまちにただ立ちつくす原爆忌  投票 3 票 逸 茶
11 睡蓮の浮葉並びて花一つ 投票 3 票 石の花
14 栴檀に風清しくも残る夏  投票 3 票 逸 茶
15 かえったぞ盆の空耳お帰りと 投票 3 票 べいこう

    

番 号 入 選 13 句        俳 号
21 草いきれ果てる棲家や夢の跡  逸 茶
終戦日昭和は遠くなりにけり はなぶさ
蓮の葉に転がる水滴風に揺れ 石の花
遠花火微かに聞こゆ我が家まで 媛 香
絡まりてまた這い上がる夏の蔓
比翼塚朝日に透ける蝉の殻 高 越
16 カーテンを引けば遠山夏霞 媛 香
18 風鈴や風引き寄せて戯れて
20 夏ばての夫待ちたる鰻めし はなぶさ
山の日や大混雑のふじの山 高 越
いかづちや千部積み込みポスティング べいこう
願い事あまたあれども星祭り願い事あまたあれども星祭り 石の花
12 今年また夾竹桃の咲きほこり 
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
若草句会 掲示板
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
       俳句を詠む時に気を付ける事の一つに          
  
俳句は短い詩なので、言いたい事を全て書いてしまわないで省略して
読み手に想像して貰う。
色々な読み方がされる程面白く楽しい俳句になります。
  
季語を信頼し、季語に思いを託します。原則として一句に一季語です。
季節は原則当季で詠みます。どうしても必要なら少し先の季節でも可。

 (過ぎ去った季節では季語の力が弱くなる) 

  
取り合わせの句では、中七、下五で季語の説明にならない様にし
中七、下五は上五と無関係の事を詠みます。
  
季語に送り仮名は不要です。歳時記で確認して使う様にしましょう。
例 「書き初め」は「書初」、「福引き」は「福引」など
  
動詞は原則的に一句に一動詞です。多くなると句がまとまりません。
  
五七五の内で文字が字余りになる場合は上五に置くと気になりません。
中七、下五の字余りは句に締まりがなくなり、リズムも悪くなります。

  

番 号       俳句 及び コメント・詠替え等 
◇ 1番 終戦日昭和は遠くなりにけり
コメント ※昭和平成令和八月十五日 / 八月や六日九日十五日 なども
詠替えて
   
◇ 2番 山の日や大混雑のふじの山
コメント ※山の日は休日ですが、まだ季語にはなっていないのでは?
詠替えて ※山の日の富士に彩る登山帽
 
◇ 3番 蓮の葉に転がる水滴風に揺れ
コメント ※中八です
詠替えて ※蓮の葉に水滴きらり風に揺れ 
   
◇ 4番 いかづちや千部積み込みポスティング
コメント
詠替えて
    
◇ 5番 遠花火微かに聞こゆ我が家まで
コメント ※原句のままでいいと思いますが、上五と下五を入れ替え名詞止めに
詠替えて ※我が家まで微かに聞こゆ遠花火
   
◇ 6番 あやまちにただ立ちつくす原爆忌
コメント ※原爆記念館での出来事かと思われます。
詠替えて ※遺品見てただ立尽くす広島忌 / 人影の壁に焼き付き原爆忌
◇ 7番 絡まりてまた這い上がる夏の蔓
コメント ※夏の蔓は何の蔓か分からないので具体的に。
詠替えて ※絡まりてまた這い上がる烏瓜 / (〜朝顔の蔓)
   
◇ 8番 願い事あまたあれども星祭り
コメント ※「あれども」の可否?。  星祭:(り)は不要
詠替えて ※願い事たくさん並ぶ星祭
   
◇ 9番 比翼塚朝日に透ける蝉の殻
コメント ※蝉の殻=空蝉。 
詠替えて ※空蝉や朝日に透ける比翼塚 (や、できれるので透けるのは比翼塚) 
 空蝉の朝日に透ける比翼塚 (朝日に透けるのは空蝉)
   
◇10番 墓洗い母へ近況語りかけ
コメント ※墓洗い(名詞)-->「墓洗う」と一旦動詞(上五)で切ると
詠替えて ※墓洗う母へ近況語りかけ / 亡き母と話しながらの墓洗い
 
◇11番 睡蓮の浮葉並びて花一つ
コメント ※睡蓮はスイレン科の多年草。睡蓮の花とすれば季重りにならない
詠替えて ※雨被る浮き葉挟間に睡蓮の花 / 睡蓮の花や浮葉は雨受けて
 睡蓮の花の布石のゆるがざる(角川歳時記:木内彰志)
 
◇12番 今年また夾竹桃の咲きほこり 
コメント ※「また」には今年二度咲きか。去年に続き今年も咲いた等いろいろ
  意味に取れます。 「早や」とか「色」を付けてみました
詠替えて ※今年早や夾竹桃の咲にけり / 赤白の交互に夾竹桃の花
   
◇13番 カナカナとひぐらしも鳴く朝ぼらけ
コメント ※季重なり(「かなかな」と「ひぐらし」は同じ物)。 朝ぼらけ(朝がほん
 のりと明けてくる)  蜩は暁にも鳴くが夕方には特に鳴きます
詠替えて ※あさぼらけ蜩杜に鳴きはじむ / 暮れ泥む杜に蜩鳴きにけり
  
◇14番 栴檀に風清しくも残る夏
コメント ※季語は「栴檀の花」(夏)、「栴檀の実」(秋)。栴檀だけでは季語に
 ならないので季重なりにはならない。
詠替えて ※行く夏や栴檀の風清々し
    
◇15番 かえったぞ盆の空耳お帰りと
コメント ※目の付け所でなく、耳の付け所?が面白い。  このままでも良い
と思います。 返事「お帰り」を省略してみました。
  詠替えて ※帰ったぞ門(かど)の迎火揺れてをり
 
◇16番 カーテンを引けば遠山夏霞
コメント ※霞と言えば春。夏霞と言うかどうか?  雲の峰:夏雲、積乱雲
詠替えて ※カーテンを開けば遠山雲の峰
   
◇17番 じりじりと今日も太陽稲の花
コメント ※太陽をお日様とすると柔かい感じがします。季語を上五へ
詠替えて ※稲の花今日もお日様じりじりと
   
◇18番 父の日に庭の紫陽花供華として
コメント ※季重なり(父の日、紫陽花)強弱を付けるか別名を。 「供華」:くげ
 事のみ。機械植と結論を言ってしまった
詠替えて ※亡き父へ庭の紫陽花供華として / 亡き父へ捧げる庭の七変化
    
◇19番 風鈴や風引き寄せて戯れて
コメント ※「や」で上五を切るも季語の様子を詠んでいるので一物仕立に変更
詠替えて ※繋がりの薄き友よりメロンかな
 風鈴の風引き寄せて戯れて 
 
◇20番 夏ばての夫待ちたる鰻めし
コメント ※@夏ばての夫の帰りを待っている鰻飯。A夫が鰻飯を待っている 
詠替えて ※@夏ばての夫(おっと)待ちたる鰻飯
 A夏ばての夫(つま)の待ちたる鰻飯
◇21番 草いきれ果てる棲家や夢の跡
コメント ※三段切れ ( くさいきれ / 果てる棲み家や / 夢の跡 )。
  松尾芭蕉の句に「夏草や兵どもが夢の跡」
詠替えて ※草いきれ朽ちる棲み家が夢の跡 
  

            以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
            ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
            皆さんに紹介します。
                     メールアドレス:i-yama0812@lapis.plala.or.jp

            このメールアドレスをクリックしても送れない場合は投句・選句の時のメールで
            送ってください。本ページに即反映いたします。