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第166回 披 講
第228回 披 講
最終更新日時 R 5.12..27 PM 12. 0
令和5年12月1日〜令和5年12月20日 投句分

    

紫 陽 花 の コメント
    「オミクロン」は感染症第5類に指定されました。感染者数の公表もしなくなりましたが
    結構感染者はいますので気をつけてくださいよ。
    我々は俳句を作成することに楽しみを持ちましょう。
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夏井いつきさんの俳句バトル・俳句さく咲く等を参考に各気の付いた 
ことをコメントしていきたいと思います。会員の皆様も披講選句とは別に、各句
の気の付いたこと、また添削句を寄せて頂ければ幸いです。またその添削に対して 
の別な意見があれば寄せて頂きそれをこの画面で追加表示させて頂きます。 
従って、この画面は逐次更新していきますので次号が発表されるまで気の付いた 
ときに鑑賞して下さい。
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  とばについて 01  (オノマトペ)について
  ことばについて 02 (いろいろな詠みのことば)について
  「俳句の形と切れ」について再考
  「俳句の字あまり」について再考
各句の気の付いた点とかその他のコメントは、選句編集の
  後に付けております。ご希望の方は閲覧してください。
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番 号            特 選 5 句 俳 号
21 人生の止まり木冬のジャズ喫茶 投票 6 票 べいこう
臘月やヒョットコ翁安来節 投票 4 票 べいこう
初霜や沼に番のこうのとり 投票 3 票 高 越
14 庭石のもとを彩る石蕗の花 投票 3 票
17 幾星霜また生き延びぬ冬至粥 投票 3 票 逸 茶

    

番 号 入 選 15 句        俳 号
過ぎ去りし京都の旅や紅葉寺 媛 香
野菊咲く野面石垣坂の上
老夫婦懐古の七輪太刀魚二尾 はなぶさ
まどろめば母の面影布団かな  逸 茶
つる延ばす水栽培のさつま芋 媛 香
10 着ぶくれてグーでゴツンと自動ドア 高 越
11 歳重ね妻との憩いや春待月 べいこう
12 師走きて心焦るや身動けず はなぶさ
24 新聞をバラバラにして日向ぼこ 媛 香
暖房や老いの体を癒しけり 石の花
20 渋柿の落ちるにまかす道路端
22 里山の香り届きぬ枇杷の花 高 越
18 幼子が風に逆らい落葉掃く
13 暖房や燃費が高く倹約す 石の花
16 暮早し灯りを灯しする仕事 石の花
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若草句会 掲示板
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       俳句を詠む時に気を付ける事の一つに          
  
俳句は短い詩なので、言いたい事を全て書いてしまわないで省略して
読み手に想像して貰う。
色々な読み方がされる程面白く楽しい俳句になります。
  
季語を信頼し、季語に思いを託します。原則として一句に一季語です。
季節は原則当季で詠みます。どうしても必要なら少し先の季節でも可。

 (過ぎ去った季節では季語の力が弱くなる) 

  
取り合わせの句では、中七、下五で季語の説明にならない様にし
中七、下五は上五と無関係の事を詠みます。
  
季語に送り仮名は不要です。歳時記で確認して使う様にしましょう。
例 「書き初め」は「書初」、「福引き」は「福引」など
  
動詞は原則的に一句に一動詞です。多くなると句がまとまりません。
  
五七五の内で文字が字余りになる場合は上五に置くと気になりません。
中七、下五の字余りは句に締まりがなくなり、リズムも悪くなります。

 

       








   以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
            ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
            皆さんに紹介します。
                     メールアドレス:i-yama0812@lapis.plala.or.jp
            このメールアドレスをクリックしても送れない場合は投句・選句の時のメールで
            送ってください。本ページに即反映いたします。

番号     俳 句 & コメント・読み替え
◇ 1 番 暖房や老いの体を癒しけり
コメント ※「〜や〜けり」 切れは一句に一個
  暖房はストーブ、炬燵、床暖房など具体的な名前を使う事も可
詠替えて ※暖房で老いの体を癒しけり
 老いふたり炬燵で済ます夕餉かな / 夕餉終え炬燵に癒す老夫婦
◇ 2 番 過ぎ去りし京都の旅や紅葉寺
コメント ※以前訪ねた京都の紅葉を思い出して詠まれた句だろう
詠替えて ※過ぎし日の京の想い出紅葉寺
◇ 3 番 野菊咲く野面石垣坂の上
コメント ※野面、石垣、坂の上 と 内容が多すぎ。
詠替えて ※野菊咲く次の寺への野辺の道
◇ 4 番 老夫婦懐古の七輪太刀魚二尾
コメント ※懐古と言わなくても七輪で古さが分かる
詠替えて ※七輪に太刀魚二尾(び)や老夫婦 / 七輪で太刀魚二匹老夫婦
◇ 5 番 まどろめば母の面影布団かな 
コメント ※この場合は「かな」で詠歎するより、名詞で止めてみる
詠替えて 微睡めば母の面影羽布団
◇ 6 番 臘月やヒョットコ翁安来節
コメント ※朧月(ろうげつ)とは陰暦12月の異称。 三段切れ?
 翁を「おう」と読ませると
詠替えて ※朧月やひょっとこ翁(おきな)の安来節  (中八)
 朧月やひょっとこ翁(おう)の安来節
◇ 7 番 初霜や沼に番のこうのとり
コメント ※「番」:つがい  鸛:こうのとり 
詠替えて ※なし
◇ 8 番 暮れ早しカラス鳴くから帰れてふ
コメント ※季語の場合は「暮早し」。「鳴くから」は口語、「てふ」は文語。
 一句の中で文語と口語は混在させない。 
詠替えて ※暮早し鴉鳴くから帰ろうか / 鴉鳴き帰り焦らす日の短
◇ 9 番 つる延ばす水栽培のさつま芋
コメント ※蔓(つる)。水栽培だから藷の切れ端を皿などで育てたか
詠替えて ※蔓の延ぶ水栽培の薩摩芋
◇ 10 番 着ぶくれてグーでゴツンと自動ドア
コメント ※「指を押して」とドアに表示があると半自動ドア(半自ドア)
詠替えて ※着ぶくれてグーでこつんと半自ドア
◇ 11 番 歳重ね妻との憩いや春待月
コメント ※春待月:12月の別称。「の」か切れ「や」で8字になるので除去
詠替えて ※歳重ね妻と憩うや春待月 (下五が六文字)
 夫婦して趣味の友達春を待つ
◇ 12 番 師走きて心焦るや身動けず
コメント ※上五、下五を入れ替えて見ました
詠替えて ※身動けず焦る心や年の暮
◇ 13 番 暖房や燃費が高く倹約す
コメント ※暖房、燃費で暖房費。 何で倹約するか?、厚着・重ね着
詠替えて ※重ね着や値上げの続く暖房費
 暖房費の値上げ逆らう厚着かな
◇ 14 番 庭石のもとを彩る石蕗の花
コメント ※清楚で美しい
詠替えて ※なし
◇ 15 番 早暁に頂きめざす枯野道
コメント ※「〜に」は説明になるので
詠替えて ※早暁の頂きめざす枯野道
◇ 16 番 暮早し灯りを灯しする仕事
コメント ※「する仕事」が口語風
詠替えて ※短日の早めに灯す夜なべの灯
◇ 17 番 幾星霜また生き延びぬ冬至粥
コメント ※幾星霜?
詠替えて ※?
◇ 18 番 幼子が風に逆らい落葉掃く
コメント ※「幼子が」は説明。
詠替えて ※幼子の風に逆らい落葉掃く
◇ 19 番 踏み台に孫の手借りてコート探し
コメント ※下五が六字になりました
詠替えて ※踏み台に孫と探せるコートかな
◇ 20 番 渋柿の落ちるにまかす道路端
コメント ※このままでも良いのですが、上下五ひっくり返すと
詠替えて ※道端の落ちるにまかす渋柿(しぶし)かな
 道端の落ちるがままの渋柿かな
◇ 21 番 人生の止まり木冬のジャズ喫茶
コメント ※このままでも良いのですが、上五を変えて見ました
詠替えて ※老いらくの止まり木冬のジャズ喫茶
◇ 22 番 里山の香り届きぬ枇杷の花
コメント ※枇杷の花は地味ですが、いい香りがします
詠替えて ※花枇杷の甘き香りや旅の宿 (旅の宿の生け花)
※山野辺の花枇杷甘き香りかな (散歩途中の景)
◇ 23 番 紅葉散る先を委ねて役目終え
コメント ※委ねて と 役目終え の意味が重複の感あり。
 紅葉散るの季語が役目を終えた事を想像させる
詠替えて ※子に委ぬデザイン会社紅葉散る
※子に委ぬ和傘作りや紅葉散る / (〜提灯作りや〜)など 
◇ 24 番 新聞をバラバラにして日向ぼこ
コメント ※「バラバラ」で「〜にして」は要らないかも。
 または全然無関係の事と取り合わせてみる
詠替えて ※新聞をばらばら〇〇〇日向ぼこ => 新聞をばらばら庭に日向ぼこ
 ドジャース入りの決まる新聞日向ぼこ
(新聞を読みながらの日向ぼこか、草原に敷いて日向ぼこしたの
か想像させる)