10月 の コ メ ン ト 解 説
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     [季語は主役に]俳句の基本
    説明の言葉]を避ける
     言葉の無駄遣い]をしない 
     ④ 情景をしっかり[映像化]する
      ありふれた表現は避ける。
     17音には1つのポイントにする
      中七は字余りにしない 
      情景を鮮やかに
      助詞一つでオリジナリティー
      「も」は重ねて使うと効果的。
      説明的な表現を避ける
      語順を効果的に
      表現は、具体的に
      理屈より映像を
       語順だけで味が変わる 
       原因から結果の表現は避ける 
       季語を比喩に使うのは効果が薄れる 
      切れを有効的に使用する。
      言葉のイメージは時代により変化する。
      虚構には映像を補足する。
夏井いつき の 俳句プレバトより   
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       NEW  ちょっと感じたままに
  
◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語と一般的な言葉では送り仮名が異なるので注意(季語は送りかなが付かない場合が多い)。
◆ NHK俳句さくさくでよく言われているのが文語体と「切れ字」。切れ字は強調され句が引きしまる。
◆ 季重なりは無くなったが、五七五のリズムが今一。
◆ 何を言いたいか的を絞って簡潔に書く。 省略を徹底
◆ 何度も読み返して事の説明になっていないか見直す。(特に助詞の使い方)
  ◆ 一句の中で表現が文語と口語が混在するのは良くない。俳句大会等では一般的
  に文語が使われる。口語でも可能。NHK俳句作さくでは文語体を勧めている。
◆ 心(淋しい、悲しい、うれしい、美しいなど)は言わないで別の表現で分からせる。
第 178 回 披 講
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若草句会 掲示板
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◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語は、正確に書きましょう、また季語には送り仮名は不要です。
   句の内容はいいのですが、季語は歳時記の表現に合わせた方がいいので「祭り」の「り」をのぞく除く。
 
◇ 1番 独り寝のうつつ夢見る夜長かな
紫陽花 コメント ※「うつつ夢みる」を「夢うつつ」に替えて見ました
詠替えて ※独り寝の夢うつつなる夜長かな
◇ 2番 金木犀其処いら一面土隠す
紫陽花 コメント ※季語以外が口語調なので
詠替えて ※金木犀の花屑降りし今朝の庭
◇ 3番 木犀や竿やの声の伸びやかに
紫陽花 コメント ※季語と竿屋の声が合わない様な気がしました。
※木犀や竿や・・・「や~や」と「や」が続くので竿やは「竿屋」の報がいいのでは・・・
 竿やと言うと自動車のスピーカからよく流れてきた「竹やー竿だけ!物干し竿はいかがですか」
 って言うやつですかね?
 最近はステンレースの物干し竿に押されて廃業したのかな。風流でいい音の風景だった
詠替えて ※竿竹売りの声伸びやかや秋麗
※竿竹屋の声の伸びやか秋麗
※秋麗や竿売りの声伸びやかに
◇ 4番 秋祭り大学サボり担ぎ手に
紫陽花 コメント ※説明になっている。「秋祭り」の「り」は不要
詠替えて ※学業に勝りし里の秋祭
◇ 5番 初ミカン甘さただよう子の笑顔
紫陽花 コメント ※季無し「初ミカン」は季語ではない。
※季語では「みかん」か「蜜柑」で片かなはダメ
詠替えて ※初物の甘き蜜柑に子の笑顔
※初物のみかん剥く子の笑顔かな
◇ 6番 夜長かなテレビで試合観戦す
紫陽花 コメント ※試合を具体的に言った方が良いのでは?
詠替えて ※ラグビー放送興奮続く夜長かな
※ラグビー観戦興奮覚めぬ夜長かな
◇ 7番 太鼓台に道ふさがるる車列かな
紫陽花 コメント ※季語になる程有名だが、「太鼓台」は季語で無い
詠替えて ※太鼓台に譲る車列や秋祭
※太鼓台だよそこのけ車秋祭v
◇ 8番 パス路線窓越しに見る彼岸花
紫陽花 コメント ※「パス」?バスか?。バスとして
詠替えて ※路線バスの窓越しに見る彼岸花
◇ 9番 秋さやにとろり軽やか坊ちゃん列車
紫陽花 コメント ※「とろり」と「軽やか」アンマッチでは?
※「坊ちゃん」は「坊つちゃん」が正解
詠替えて ※坊つちゃん列車秋のお城下のんびりと
※さやけしや城下ゆるりと坊つちゃん列車
◇10番 秋の夜の星に近づく観覧車
紫陽花 コメント ※助詞「の」の使い方で説明になる
詠替えて ※秋の夜や星に近づく観覧車
◇11番 秋祭り房も踊るや太鼓台
紫陽花 コメント ※「秋祭り」の「り」は不要。 三段切れになる
詠替えて ※太鼓台の房も踊るや秋祭
◇12番 瀬戸の海見渡す埠頭海鵜群れ
紫陽花 コメント ※「海鵜」は夏。三段切れ。季語を再検討して下さい
詠替えて ※取り合えず「瀬戸の凪埠頭に群れる海鵜かな」
◇13番 合歓の花夕暮れときの風優し
紫陽花 コメント ※「合歓の花」は「風優し」と合っているが夏の季語
詠替えて ※夕暮れの風の優しき酔芙蓉
※夕暮れの風の優しき竹の春
◇14番 秋祭りパワーシャベルの爪を置く
紫陽花 コメント ※「爪を置く」で祭りでの休みが分かる。省略の効果
※季語で「秋祭り」の送りかな「り」は不要。
詠替えて ※秋祭パワーシャベルの爪を置く
◇15番 朝の二錠で血はさらさらや体育の日
紫陽花 コメント ※分からない。季語「体育の日」を生かして。
詠替えて ※喜寿過ぎて見る側となる体育の日
※体育の日目標決める七千歩
◇16番 鰯雲世羅の花畑浮く令和
紫陽花 コメント ※下五「浮く令和」の意味は?
詠替えて ※令和寿ぐ世羅の花畑鰯雲 (7-7-5)
◇17番 卓球のラリー励しく秋暑し
紫陽花 コメント ※「励しく」?、「激しく」ではないですか?
詠替えて ※卓球の激しきラリー秋暑し
◇18番 金木犀香をかぎてダイエット
紫陽花 コメント ※このままで良。
詠替えて ※木犀のかをり嗅ぎつつダイエット
◇19番 夕焼けや窓を開ければ風は秋
紫陽花 コメント ※季重なり。「夕焼け」は夏。「焼け」の「け」は不要
詠替えて ※窓開けて入り来る風や秋夕焼
◇20番 コンバイン驚く早さ刈田なり
紫陽花 コメント ※季重なり 「コンバイン」、「刈田」共に秋。
詠替えて ※週休日農夫となりて稲を刈る
※休日のサラリーマンの田刈かな
◇21番 病んだ見に食欲注ぐ柿の色
紫陽花 コメント ※「見に」は「身に」/「注ぐ」は「そそる」ではないか?
※「病んだ見に」が口語調なので
詠替えて ※病みし身の食欲そそる柿の色
※柿食ふて食欲上がる病む身かな
◇22番 金木犀香よけれど庭汚し
紫陽花 コメント ※花屑にも香がある。その匂いを嗅ぎつつ、、、
詠替えて ※かをり良し散りてまた良し木犀は
※木犀の散りし残り香庭を掃く
◇23番 満月や澄み渡る空被災地も
紫陽花 コメント ※このままで良。
詠替えて ※被災地も澄み渡りけり今日の月
◇24番 高令の吟ずる声やはぎの花
紫陽花 コメント ※はぎの花⇒萩の花(季語は正しく書く)
※「高令」は「高齢者」が正しいのでは?
詠替えて ※高齢者の吟ずる土手や萩の花
※老人の吟声森に秋の風
    
以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
皆さんに紹介します。

 メールアドレス:i-yama0812@lapis.plala.or.jp

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番 号 入 選 15 句        俳 号
秋祭り大学サボり担ぎ手に 高 越
13 合歓の花夕暮れときの風優し はなぶさ
15 朝の二錠で血はさらさらや体育の日 高 越
17 卓球のラリー励しく秋暑し 石の花
20 コンバイン驚く早さ刈田なり 菜の花
21 病んだ見に食欲注ぐ柿の色
22 金木犀香よけれど庭汚し べいこう
23 満月や澄み渡る空被災地も 菜の花
独り寝のうつつ夢見る夜長かな 石の花
金木犀其処いら一面土隠す 媛 香
木犀や竿やの声の伸びやかに べいこう
初ミカン甘さただよう子の笑顔
パス路線窓越しに見る彼岸花
秋さやにとろり軽やか坊ちゃん列車 はなぶさ
12 瀬戸の海見渡す埠頭海鵜群れ 媛 香
 
番 号            特 選 5 句 俳 号
11 秋祭り房も踊るや太鼓台 投票 5 票 菜の花
10 秋の夜の星に近づく観覧車v 投票 4 票 高 越
7 太鼓台に道ふさがるる車列かな 投票 3 票 浩 風
18 金木犀香をかぎてダイエット 投票 3 票 べいこう
19
夕焼けや窓を開ければ風は秋 投票 3 票 媛 香
令和元年10月 1日~令和 元年10月20日 投句分
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互 選 句
 紫 陽 花 の コメント
   10月も下旬になるとあれほどの暑さも忘れたように、過ごしやすくなりました。
   それにしても関東・東北の方の災害お見舞い申し上げ、また亡くなられた方には
   ご冥福を申し上げます。
     オリンピックもあと10ケ月を切りました。よくもま~生きてこられたものと・・・・・
   この句会も皆さん高齢化の波にさらされて会員も少なくなりました。
     新しい会員が増えることを念願に皆さん俳句を楽しみましょう。
  
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夏井いつきさんの俳句バトル・俳句さく咲く等を参考に各気の付いた 
ことをコメントしていきたいと思います。会員の皆様も披講選句とは別に、各句
の気の付いたこと、また添削句を寄せて頂ければ幸いです。またその添削に対して 
の別な意見があれば寄せて頂きそれをこの画面で追加表示させて頂きます。 
従って、この画面は逐次更新していきますので次号が発表されるまで気の付いた 
ときに鑑賞して下さい。
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   ことばについて 01  (オノマトペ)について
   ことばについて 02 (いろいろな詠みのことば)について
   「俳句の形と切れ」について再考
   「俳句の字あまり」について再考
 各句の気の付いた点とかその他のコメントは、選句編集の
   後に付けております。ご希望の方は閲覧してください。
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  皆様から「特選」「入選」に選ばれるのを楽しみだったのに。
  (選句数からの判断でも良かったのに)の声が聞かれました。
  従って以前のように入選句として啓上することに致します。
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紫陽花