第 180 回 披 講
番 号 入 選 13 句        俳 号
19 垣根越し早摘み柿のお裾分け はなぶさ
5 虹の橋令和をつなぐ世界の輪
16 天高く重機も高くビル工事 菜の花
20 何時の間に庭の千草も薄紅葉 媛 香
8 神の留守波風静か浜をゆく 石の花
18 リンゴ落ち雨また雨で曇り顔
21 ひつじ田に雀群がり飛び交うや 菜の花
4 過ぎ去りし思い出多き秋惜しむ 媛 香
6 芥川文庫本読む秋の夜 はなぶさ
11 利酒や店出て気付く駐車券 高 越
10 ナナカマド真っ赤に萌えて人目ひき 菜の花
12 夕月夜心ときめくシャンソン聴けば はなぶさ
13 秋雨や霊峰響く即位礼
 
番 号            特 選 5 句 俳 号
14 喪のはがき書き始めたり今朝の冬 投票 4 票 高 越
15 河川敷同輩集いて芋煮会 投票 4 票 石の花
7 学童は授業の一貫稲を刈る 投票 4 票 媛 香
2 退職記念に訪ねし首里や火事見舞 投票 4 票 高 越
1 過去忘れサークル仲間忘年会 投票 3 票 石の花
 紫 陽 花 の コメント
   今年もあとひと月となりました。月日の立つのは早いものですね。
     オリンピックもあと9ケ月を切りました。よくもま~生きてこられたものと・・・・・
    四季の移り変わりに目を向けて、発句を楽しみましょう。
     
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
夏井いつきさんの俳句バトル・俳句さく咲く等を参考に各気の付いた 
ことをコメントしていきたいと思います。会員の皆様も披講選句とは別に、各句
の気の付いたこと、また添削句を寄せて頂ければ幸いです。またその添削に対して 
の別な意見があれば寄せて頂きそれをこの画面で追加表示させて頂きます。 
従って、この画面は逐次更新していきますので次号が発表されるまで気の付いた 
ときに鑑賞して下さい。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
   ことばについて 01  (オノマトペ)について
   ことばについて 02 (いろいろな詠みのことば)について
   「俳句の形と切れ」について再考
   「俳句の字あまり」について再考
 各句の気の付いた点とかその他のコメントは、選句編集の
   後に付けております。ご希望の方は閲覧してください。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
  皆様から「特選」「入選」に選ばれるのを楽しみだったのに。
  (選句数からの判断でも良かったのに)の声が聞かれました。
  従って以前のように入選句として啓上することに致します。
  ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
若草句会 掲示板
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 
◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語は、正確に書きましょう、また季語には送り仮名は不要です。
   句の内容はいいのですが、季語は歳時記の表現に合わせた方がいいので「祭り」の「り」をのぞく除く。
 
R1.12.5
媛 香

コメント
紫陽花の
コメントに
ついて
皆さんの選評に接しとても良い勉強をさせて頂いております。
それぞれの受け止め方の違いもあって良いですね。これからの句作りが楽しくなりますね。
    
☆紫陽花のコメントに
手直しでチョット変えるだけで良い句になったりしてとても次の作句の手助けになって居ます。
参考にさせて頂きます。
ただ季重も良い場合もあるのでは無いかと思います。
引っ張り合わなければと思うのですが如何でしょうか?
ご伝授下さい。
                       

    俳句を詠む時に気を付ける事の一つに

● テレビのプレバトでの夏井いつきさんや句会の指導者もよく言う事は

俳句は「全部を言ってしまわないで、読み手に想像させる」

別の色々な読み方がされるほど面白く楽しい俳句になると思いますが、、、

季重なり」については

  媛香さんのおっしゃるとおりと思います

  1句に1季語に越したことはないが、どうしても適当な語句が出て来ない

  場合はやむ得ませんよね。

テレビの選者や句会の指導者が言うのは

  俳句は17文字しかないので、季語を二つも使うのはもたいないし、どちらの季語に

託すか句の焦点が曖昧になり、季語の持つ意味、役目が弱くなる。

止むを得ない場合は、二つの季語が主と従の関係、強弱になる様に選べば問題ないと言われます。

    「俳句は短い詩なので省略が大切、省略して後は季語に託す」、そして「読み手に任せる」と。

「熟練者は別として、なるべく1句に1季語とし句の焦点を絞る。」と

ついでに「1句に1動詞、また助詞の使い方に注意して句が季語の説明文にならない様に」と

入門書にありました。

   でもやはり一句一季語でやりましょう。ついでに一句一動詞で作りましょう。

◇ 1番 餅つきの臼も軋むや吾もまた
紫陽花 コメント ※餅つき⇒漢字は「餅搗」。中七の「や」切れ字に見えない
詠替えて ※餅搗の臼の軋みよ吾の腰も
◇ 2番 あまき笑み復興ミカンほほばりて
紫陽花 コメント ※「あまき」の意味は?  不足不満でも認めてくれる事。
 被災で傷ついた蜜柑(復興蜜柑)に対する優しさか?
 この様に読んだのですが、作者の意図を教えて下さい
詠替えて ※ ?
◇ 3番 短日や妻の寝顔に薄日さす
紫陽花 コメント ※短日と寝顔の関係から、奥様はお昼寝中?それとも
 療養中と読めばいいのでしょうか?
石の花 お答へ ※療養中を意識していましたが旨く言葉が浮かびませんでした。
詠替えて ※ なし
石の花 詠替えて ※ 短日やベッドの妻に薄日さす
◇ 4番 鴨着水公園の池賑わいて
紫陽花 コメント ※「鴨着水」が詰まり気味。上五は字余りも可能なので
詠替えて ※鴨の着水公園の池賑いて(又は「騒めきて」)
  着水に水鳥騒ぐ朝の池
◇ 5番 鵙の贄吾も真似する非常食
紫陽花 コメント ※中七の「吾も真似する」が口語調で説明っぽい
詠替えて ※鵙の贄我が家も備ふ非常食
◇ 6番 団欒の真中に幼窓の雪
紫陽花 コメント ※「幼」は幼いこと。子供っぽいこと。「幼子」(おさなご)
  助詞「の」を「に」に。「窓の雪」は雪を指摘。「窓に雪」
  は「外は雪になったのだとの情景が読める」
詠替えて ※幼子を囲み団欒窓に雪 / 子等囲み夕の団欒雪の宿
◇ 7番 草枯れて庭の手入れに夕日さす
紫陽花 コメント ※「枯れる、手入れ、夕日さす」と動詞が多い。少な目に。
  詠み替えの「け」は昼の意で「朝に昼に」の意
詠替えて ※枯草や庭の手入れの朝に日(け)に
◇ 8番 億の字に釣られ年末宝くじ
紫陽花 コメント ※「億」では不明確です。上五は字余りも可能なので
詠替えて ※10億円に釣られ年末宝くじ / 10億円の夢や年末宝くじ
◇ 9番 黄金の銀杏並木も散る木立
紫陽花 コメント ※詠み替えの句は季重なりだが、銀杏より冬木立が強い
詠替えて ※黄金の銀杏も散りて冬木立
※黄金の枝葉も散りて冬木の芽
◇10番 赤の跳ね橋がうがうと冬の霧
紫陽花 コメント ※季語「霧」は秋だが「冬の霧」で冬。夏は「夏の霧」「海霧」
詠替えて ※ なし
石の花 質 問 ※「うかうと」この意味が分かりません。
紫陽花 回 答 ※言葉の読み違いです。「がうがうと」 と詠みます。
読み方 ※赤の跳ね橋 がうがう と 冬の霧
◇11番 秋風にどっぷりつかる黒潮湯
紫陽花 コメント ※黒潮湯とは高知か南予の温泉ですか?季節は冬なので
詠替えて ※凍星やどっぷり浸かる黒潮湯 
 冬の波~~ / 凍(し)む夜の~~(中七下五は同上)
◇12番 暮早し漁を切り上げ艀来る
紫陽花 コメント ※艀は陸と停泊中の本船との間を客や荷を運ぶ船のこと
 「漁を切り上げ」だから釣り舟か漁船かが想像される
石の花 コメント ※「遊漁船」この言葉が浮かびませんでした。最適ですね。
詠替えて ※暮早し帰港を急ぐ遊漁船
◇13番 冬の月地上いっぱい照らしおり
紫陽花 コメント ※冬の月の説明になりました。季語「冬の月」のイメージは
透き通った冬の大気の中で磨き澄まされた様に輝く月の事
もう一度中七下五を練り直してみて下さい。寒月は傍題
歳時記の  「我影の崖に落ちけり冬の月」    (柳原極堂)
例句より   「寒月光いつか一人となるこの家」  (古賀まり子)
詠替えて ※?
◇14番 日向ぼこ友の句集や読み始む
紫陽花 コメント ※三段切れ。切れ字「や」の使い方を見直しましょう
詠替えて ※縁で読む友の句集や日向ぼこ 
※読みかけの友の句集や日向ぼこ
◇15番 冬の巴里シャンソン色の恋をして
紫陽花 コメント ※シャンソン色の恋とはどんな恋? シャレてロマンチック
 な歌詞。俳句甲子園向きの句の様ですね
詠替えて ※?
◇16番 キャンパスに落葉ころがる日曜日
紫陽花 コメント ※日曜日のキャンパスは人通りも少なく道に落葉が積る
詠替えて ※日曜の朝のキャンパス落葉道
◇17番 ワイナリー試飲に酔いし秋の蝶
紫陽花 コメント ※季語の前で切れが無い為秋の蝶が酒に酔ったと読める。
詠替えて ※ワイナリーに試飲数多(あまた)や冬の蝶
◇18番 つわぶきの黄色鮮やか牧野園
紫陽花 コメント ※「つわぶき」は季語ではない。季語は「石蕗の花」(つわのはな)
  (つわぶきのはな)、「石蕗」(つは)です
  なお、「黄色鮮やか」言わなくても季語で想像できます
 牧野園は牧野植物園。  ○の中の言葉を考えて下さい
 1:は句またがりです。2:は切れ字も含めて五文字
詠替えて ※1.石蕗咲くや○○○○牧野植物園 / 石蕗咲いて○~
 1の例(風無き~ / 真昼の / 華やぐ / 寺より)等
※2.○○○○○石蕗咲く牧野植物園 
 2の例(友と行く~ / お一人で / 日帰りで / バス旅や)等
◇19番 冬しぐれ足湯のあとの夢ごごち
紫陽花 コメント ※「時雨」で冬の季語なので「冬」は不要。春、秋は付ける
詠替えて ※足湯して夢見心地や片時雨 / ~~夕時雨
◇20番 湯気もつれ箸ももつれる蟹の鍋
紫陽花 コメント ※蟹は夏の季語。「蟹の鍋」は季語にならないのでは?
 湯気も箸ももつれると言う事で「闇夜汁」にすれば
詠替えて ※湯気もつれ箸ももつれる闇夜汁
  寄鍋の蟹つつき合う一次会 / ~~親子かな
◇21番 ビルが建ち冬山の景隠れ蓑
紫陽花 コメント ※「隠れ蓑」とは真相を隠す手段。句意と合わないのでは?
詠替えて ※冬山の美観遮るビルの林立 (5-7-7)
 冬山の美観損ねるのっぽビル
    
以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
皆さんに紹介します。

 メールアドレス:i-yama0812@lapis.plala.or.jp

このメールアドレスをクリックしても送れない場合は投句・選句の時のメールで
送ってください。本ページに即反映いたします。
 
12月 の コ メ ン ト 解 説
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
     [季語は主役に]俳句の基本
    説明の言葉]を避ける
     言葉の無駄遣い]をしない 
     ④ 情景をしっかり[映像化]する
      ありふれた表現は避ける。
     17音には1つのポイントにする
      中七は字余りにしない 
      情景を鮮やかに
      助詞一つでオリジナリティー
      「も」は重ねて使うと効果的。
      説明的な表現を避ける
      語順を効果的に
      表現は、具体的に
      理屈より映像を
       語順だけで味が変わる 
       原因から結果の表現は避ける 
       季語を比喩に使うのは効果が薄れる 
      切れを有効的に使用する。
      言葉のイメージは時代により変化する。
      虚構には映像を補足する。
夏井いつき の 俳句プレバトより   
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
       NEW  ちょっと感じたままに
  
◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語と一般的な言葉では送り仮名が異なるので注意(季語は送りかなが付かない場合が多い)。
◆ NHK俳句さくさくでよく言われているのが文語体と「切れ字」。切れ字は強調され句が引きしまる。
◆ 季重なりは無くなったが、五七五のリズムが今一。
◆ 何を言いたいか的を絞って簡潔に書く。 省略を徹底
◆ 何度も読み返して事の説明になっていないか見直す。(特に助詞の使い方)
  ◆ 一句の中で表現が文語と口語が混在するのは良くない。俳句大会等では一般的
  に文語が使われる。口語でも可能。NHK俳句作さくでは文語体を勧めている。
◆ 心(淋しい、悲しい、うれしい、美しいなど)は言わないで別の表現で分からせる。
令和元年12月 1日~令和 元年12月20日 投句分
戻る
互 選 句
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
若草句会 掲示板
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 
◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語は、正確に書きましょう、また季語には送り仮名は不要です。
   句の内容はいいのですが、季語は歳時記の表現に合わせた方がいいので「祭り」の「り」をのぞく除く。
 
R1.12.5
媛 香

コメント
紫陽花の
コメントに
ついて
皆さんの選評に接しとても良い勉強をさせて頂いております。
それぞれの受け止め方の違いもあって良いですね。これからの句作りが楽しくなりますね。
    
☆紫陽花のコメントに
手直しでチョット変えるだけで良い句になったりしてとても次の作句の手助けになって居ます。
参考にさせて頂きます。
ただ季重も良い場合もあるのでは無いかと思います。
引っ張り合わなければと思うのですが如何でしょうか?
ご伝授下さい。
                       

    俳句を詠む時に気を付ける事の一つに

● テレビのプレバトでの夏井いつきさんや句会の指導者もよく言う事は

俳句は「全部を言ってしまわないで、読み手に想像させる」

別の色々な読み方がされるほど面白く楽しい俳句になると思いますが、、、

季重なり」については

  媛香さんのおっしゃるとおりと思います

  1句に1季語に越したことはないが、どうしても適当な語句が出て来ない

  場合はやむ得ませんよね。

テレビの選者や句会の指導者が言うのは

  俳句は17文字しかないので、季語を二つも使うのはもたいないし、どちらの季語に

託すか句の焦点が曖昧になり、季語の持つ意味、役目が弱くなる。

止むを得ない場合は、二つの季語が主と従の関係、強弱になる様に選べば問題ないと言われます。

    「俳句は短い詩なので省略が大切、省略して後は季語に託す」、そして「読み手に任せる」と。

「熟練者は別として、なるべく1句に1季語とし句の焦点を絞る。」と

ついでに「1句に1動詞、また助詞の使い方に注意して句が季語の説明文にならない様に」と

入門書にありました。

   でもやはり一句一季語でやりましょう。ついでに一句一動詞で作りましょう。

◇ 1番 餅つきの臼も軋むや吾もまた
紫陽花 コメント ※餅つき⇒漢字は「餅搗」。中七の「や」切れ字に見えない
詠替えて ※餅搗の臼の軋みよ吾の腰も
◇ 2番 あまき笑み復興ミカンほほばりて
紫陽花 コメント ※「あまき」の意味は?  不足不満でも認めてくれる事。
 被災で傷ついた蜜柑(復興蜜柑)に対する優しさか?
 この様に読んだのですが、作者の意図を教えて下さい
詠替えて ※ ?
◇ 3番 短日や妻の寝顔に薄日さす
紫陽花 コメント ※短日と寝顔の関係から、奥様はお昼寝中?それとも
 療養中と読めばいいのでしょうか?
石の花 お答へ ※療養中を意識していましたが旨く言葉が浮かびませんでした。
詠替えて ※ なし
石の花 詠替えて ※ 短日やベッドの妻に薄日さす
◇ 4番 鴨着水公園の池賑わいて
紫陽花 コメント ※「鴨着水」が詰まり気味。上五は字余りも可能なので
詠替えて ※鴨の着水公園の池賑いて(又は「騒めきて」)
  着水に水鳥騒ぐ朝の池
◇ 5番 鵙の贄吾も真似する非常食
紫陽花 コメント ※中七の「吾も真似する」が口語調で説明っぽい
詠替えて ※鵙の贄我が家も備ふ非常食
◇ 6番 団欒の真中に幼窓の雪
紫陽花 コメント ※「幼」は幼いこと。子供っぽいこと。「幼子」(おさなご)
  助詞「の」を「に」に。「窓の雪」は雪を指摘。「窓に雪」
  は「外は雪になったのだとの情景が読める」
詠替えて ※幼子を囲み団欒窓に雪 / 子等囲み夕の団欒雪の宿
◇ 7番 草枯れて庭の手入れに夕日さす
紫陽花 コメント ※「枯れる、手入れ、夕日さす」と動詞が多い。少な目に。
  詠み替えの「け」は昼の意で「朝に昼に」の意
詠替えて ※枯草や庭の手入れの朝に日(け)に
◇ 8番 億の字に釣られ年末宝くじ
紫陽花 コメント ※「億」では不明確です。上五は字余りも可能なので
詠替えて ※10億円に釣られ年末宝くじ / 10億円の夢や年末宝くじ
◇ 9番 黄金の銀杏並木も散る木立
紫陽花 コメント ※詠み替えの句は季重なりだが、銀杏より冬木立が強い
詠替えて ※黄金の銀杏も散りて冬木立
※黄金の枝葉も散りて冬木の芽
◇10番 赤の跳ね橋がうがうと冬の霧
紫陽花 コメント ※季語「霧」は秋だが「冬の霧」で冬。夏は「夏の霧」「海霧」
詠替えて ※ なし
石の花 質 問 ※「うかうと」この意味が分かりません。
紫陽花 回 答 ※言葉の読み違いです。「がうがうと」 と詠みます。
読み方 ※赤の跳ね橋 がうがう と 冬の霧
◇11番 秋風にどっぷりつかる黒潮湯
紫陽花 コメント ※黒潮湯とは高知か南予の温泉ですか?季節は冬なので
詠替えて ※凍星やどっぷり浸かる黒潮湯 
 冬の波~~ / 凍(し)む夜の~~(中七下五は同上)
◇12番 暮早し漁を切り上げ艀来る
紫陽花 コメント ※艀は陸と停泊中の本船との間を客や荷を運ぶ船のこと
 「漁を切り上げ」だから釣り舟か漁船かが想像される
石の花 コメント ※「遊漁船」この言葉が浮かびませんでした。最適ですね。
詠替えて ※暮早し帰港を急ぐ遊漁船
◇13番 冬の月地上いっぱい照らしおり
紫陽花 コメント ※冬の月の説明になりました。季語「冬の月」のイメージは
透き通った冬の大気の中で磨き澄まされた様に輝く月の事
もう一度中七下五を練り直してみて下さい。寒月は傍題
歳時記の  「我影の崖に落ちけり冬の月」    (柳原極堂)
例句より   「寒月光いつか一人となるこの家」  (古賀まり子)
詠替えて ※?
◇14番 日向ぼこ友の句集や読み始む
紫陽花 コメント ※三段切れ。切れ字「や」の使い方を見直しましょう
詠替えて ※縁で読む友の句集や日向ぼこ 
※読みかけの友の句集や日向ぼこ
◇15番 冬の巴里シャンソン色の恋をして
紫陽花 コメント ※シャンソン色の恋とはどんな恋? シャレてロマンチック
 な歌詞。俳句甲子園向きの句の様ですね
詠替えて ※?
◇16番 キャンパスに落葉ころがる日曜日
紫陽花 コメント ※日曜日のキャンパスは人通りも少なく道に落葉が積る
詠替えて ※日曜の朝のキャンパス落葉道
◇17番 ワイナリー試飲に酔いし秋の蝶
紫陽花 コメント ※季語の前で切れが無い為秋の蝶が酒に酔ったと読める。
詠替えて ※ワイナリーに試飲数多(あまた)や冬の蝶
◇18番 つわぶきの黄色鮮やか牧野園
紫陽花 コメント ※「つわぶき」は季語ではない。季語は「石蕗の花」(つわのはな)
  (つわぶきのはな)、「石蕗」(つは)です
  なお、「黄色鮮やか」言わなくても季語で想像できます
 牧野園は牧野植物園。  ○の中の言葉を考えて下さい
 1:は句またがりです。2:は切れ字も含めて五文字
詠替えて ※1.石蕗咲くや○○○○牧野植物園 / 石蕗咲いて○~
 1の例(風無き~ / 真昼の / 華やぐ / 寺より)等
※2.○○○○○石蕗咲く牧野植物園 
 2の例(友と行く~ / お一人で / 日帰りで / バス旅や)等
◇19番 冬しぐれ足湯のあとの夢ごごち
紫陽花 コメント ※「時雨」で冬の季語なので「冬」は不要。春、秋は付ける
詠替えて ※足湯して夢見心地や片時雨 / ~~夕時雨
◇20番 湯気もつれ箸ももつれる蟹の鍋
紫陽花 コメント ※蟹は夏の季語。「蟹の鍋」は季語にならないのでは?
 湯気も箸ももつれると言う事で「闇夜汁」にすれば
詠替えて ※湯気もつれ箸ももつれる闇夜汁
  寄鍋の蟹つつき合う一次会 / ~~親子かな
◇21番 ビルが建ち冬山の景隠れ蓑
紫陽花 コメント ※「隠れ蓑」とは真相を隠す手段。句意と合わないのでは?
詠替えて ※冬山の美観遮るビルの林立 (5-7-7)
 冬山の美観損ねるのっぽビル
    
以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
皆さんに紹介します。

 メールアドレス:i-yama0812@lapis.plala.or.jp

このメールアドレスをクリックしても送れない場合は投句・選句の時のメールで
送ってください。本ページに即反映いたします。
 
紫陽花