戻る
令和 2年 5月 1日~令和 2年 5月20日 投句分
互 選 句
紫陽花
最終更新日時 R 2. 5.27 PM 12. 0
第 185 回 披 講
番 号            特 選 5 句 俳 号
三密を肝に銘じて五月尽 投票 6 票 石の花
女子会や御朱印集め五月旅 投票 5 票 はなぶさ
藤の房風一閃に重さ増し 投票 3 票 べいこう
海の市道三津の渡しや白日傘 投票 3 票 高 越
17 一番茶摘めば記者来て一番茶 投票 3 票 べいこう
番 号 入 選 13 句        俳 号
19 さめやらぬコロナの驚異五月尽 石の花
11 山寺の大輪ぼたんまぶき色 はなぶさ
鯉のぼり海風孕み泳ぎをり 媛 香
ながし吹くステイホームにスクワット 石の花
苗ものにネット張り終え安どかな 浩 風
13 讃美歌や新婦の胸に藤の波 べいこう
15 どっしりと城山包む新緑や 菜の花
16 句友皆後期高齢古茶新茶 高 越
20 籠る日の厨手伝ふ木の芽和 高 越
22 夫婦湯呑茶柱立つ日向ぼこ はなぶさ
24 お隣に家が建つらし麦の秋 浩 風
剪定に日々時間かけ柿若葉 菜の花
五月晴れ久しぶり見るヒコー雲 浩 風
 紫 陽 花 の コメント
   「コロナウィルス」の猛威すさまじいものがあります。日本も全国に緊急事態宣言を出しました。
    全てのイベント等中止になりました。毎日自宅謹慎の状態です。運動不足も含めて、身体が
    なまってしまって、参っております。このオンライン句会が何よりのよりどころです。
    予防に気をつけて、頑張って俳句を楽しみましょう。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
夏井いつきさんの俳句バトル・俳句さく咲く等を参考に各気の付いた 
ことをコメントしていきたいと思います。会員の皆様も披講選句とは別に、各句
の気の付いたこと、また添削句を寄せて頂ければ幸いです。またその添削に対して 
の別な意見があれば寄せて頂きそれをこの画面で追加表示させて頂きます。 
従って、この画面は逐次更新していきますので次号が発表されるまで気の付いた 
ときに鑑賞して下さい。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
   ことばについて 01  (オノマトペ)について
   ことばについて 02 (いろいろな詠みのことば)について
   「俳句の形と切れ」について再考
   「俳句の字あまり」について再考
 各句の気の付いた点とかその他のコメントは、選句編集の
   後に付けております。ご希望の方は閲覧してください。
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
  皆様から「特選」「入選」に選ばれるのを楽しみだったのに。
  (選句数からの判断でも良かったのに)の声が聞かれました。
  従って以前のように入選句として啓上することに致します。
  ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
若草句会 掲示板
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 
◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語は、正確に書きましょう、また季語には送り仮名は不要です。
   句の内容はいいのですが、季語は歳時記の表現に合わせた方がいいので「祭り」の「り」をのぞく除く。
 
R1.12.5
媛 香

コメント
紫陽花の
コメントに
ついて
皆さんの選評に接しとても良い勉強をさせて頂いております。
それぞれの受け止め方の違いもあって良いですね。これからの句作りが楽しくなりますね。
    
☆紫陽花のコメントに
手直しでチョット変えるだけで良い句になったりしてとても次の作句の手助けになって居ます。
参考にさせて頂きます。
ただ季重も良い場合もあるのでは無いかと思います。
引っ張り合わなければと思うのですが如何でしょうか?
ご伝授下さい。
                       
    読者から以下のようなコメントと感想・意見が届きました。
R2.2.27
◆ 1月の「菜の花」さんの句「曾孫等と正月祝う幸せや」について
コメント  「幸せと言わなくても上五、中七で分かるので
  敢えて幸せと言わなくてもいい」とコメントがありましが
   今、読み直して感じたのは、作者は幸せだー!と言いたくて
  最後に「や」の切れ字を入れたのではないかと思います。
  であれば、切れ字「や」は普通最後には入れないので
 「曾孫等と正月祝う至福かな」と、
 最高の幸せ=「至福」を使い「かな」で強調しては如何でしょうか?
   
 

    俳句を詠む時に気を付ける事の一つに

● テレビのプレバトでの夏井いつきさんや句会の指導者もよく言う事は

俳句は「全部を言ってしまわないで、読み手に想像させる」

別の色々な読み方がされるほど面白く楽しい俳句になると思いますが、、、

季重なり」については

  媛香さんのおっしゃるとおりと思います

  1句に1季語に越したことはないが、どうしても適当な語句が出て来ない

  場合はやむ得ませんよね。

テレビの選者や句会の指導者が言うのは

  俳句は17文字しかないので、季語を二つも使うのはもたいないし、どちらの季語に

託すか句の焦点が曖昧になり、季語の持つ意味、役目が弱くなる。

止むを得ない場合は、二つの季語が主と従の関係、強弱になる様に選べば問題ないと言われます。

    「俳句は短い詩なので省略が大切、省略して後は季語に託す」、そして「読み手に任せる」と。

「熟練者は別として、なるべく1句に1季語とし句の焦点を絞る。」と

ついでに「1句に1動詞、また助詞の使い方に注意して句が季語の説明文にならない様に」と

入門書にありました。

   でもやはり一句一季語でやりましょう。ついでに一句一動詞で作りましょう。

番 号       俳句 及び コメント・詠替え等
◇ 1番 藤の房風一閃に重さ増し
コメント ※重さを増すのは雨のせいかも?
詠替えて ※藤房の夕べの雨に重さ増し
 朝方の雨に重たき藤の房
◇ 2番 三密を肝に銘じて五月尽
コメント
詠替えて ※ありません
◇ 3番 剪定に日々時間かけ柿若葉
コメント ※季重ね 剪定(春)、柿若葉(夏)。
詠替えて ※念入りに整枝続けし柿若葉
◇ 4番 五月晴れ久しぶり見るヒコー雲
コメント ※「五月晴れ」季語の場合は「れ」不要。 飛行機雲。
 角川歳時記第5版には「五月晴」を入梅前の五月の
 好天として使うのは誤用と。「梅雨晴れ」の傍題
詠替えて ※久々の飛行機雲や梅雨晴間
◇ 5番 鯉のぼり海風孕み泳ぎをり
コメント ※「海風孕み」で泳ぎは分かるので余りを他に使う
 「令和の」でこの一、二年間に生まれた男児を想像
詠替えて ※瀬戸の風孕み令和の鯉のぼり 
◇ 6番 女子会や御朱印集め五月旅
コメント ※三段切れになるので、語順を変えて
詠替えて ※御朱印収集女子会の五月旅 (8-5-5)
 御朱印求め女子会の五月旅  (7-5-5)
◇ 7番 ながし吹くステイホームにスクワット
コメント ※季語は名詞で「吹流し」。「ながし」は季語なるか?
回 答  「ながし」は夏の季語で梅雨の頃に吹く湿った南風で雨を伴う事が多いと
 記されております。(角川合本俳句歳時記 第四版)
詠替えて ※コロナ禍に籠る五月やスクワット
 薫風や待機の日々のスクワット
◇ 8番 海の市道三津の渡しや白日傘
コメント ※三段切れ。渡し船に屋根が無いので客は日傘を。
詠替えて ※海の道なる三津の渡しや白日傘 (7-7-5)
◇ 9番 苗ものにネット張り終え安どかな
コメント ※旧仮名遣いでは 終え=>終へ。  安堵 
詠替えて ※苗物にネット張り終へ安堵かな(又は「安堵せり」)
◇10番 鯉のぼり高く泳いで和ませる
コメント ※「和ませる」は人を? 自分の心が和む風に詠めば
詠替えて ※鯉幟眺め心の和みけり / 心和みぬ鯉のぼり悠々と
◇11番 山寺の大輪ぼたんまぶき色
コメント ※「まぶき色」とはどんな色でしょうか?
詠替えて ※?
◇12番 地鎮祭若き施主なり夏めける
コメント ※三段切れの為に字余りだが助詞「の」を入れる
詠替えて ※地鎮祭の施主は若輩夏めけり
 薫風や若きふたりの地鎮祭
◇13番 讃美歌や新婦の胸に藤の波
コメント ※藤の波とは?
詠替えて
◇14番 百日紅今年も白の花を待つ
コメント ※「白の花」=>「白き花」
詠替えて ※百日紅今年も白き花を待つ
 待ち侘びる白き花咲く百日紅
◇15番 どっしりと城山包む新緑や
コメント ※俳句で吃音は大文字で「どつしり」。どっしりは城?
詠替えて ※万緑や松山城のどつしりと
◇16番 句友皆後期高齢古茶新茶
コメント
詠替えて
◇17番 一番茶摘めば記者来て一番茶
コメント ※「茶摘み」、「一番茶」は共に春の季語
詠替えて ※新茶摘む訪ねし山の一軒家
◇18番 リビングの窓を開ければ植田なる
コメント
詠替えて
◇19番 さめやらぬコロナの驚異五月尽
コメント ※季語を上五にしてみました。驚異は脅威では?
詠替えて ※五月尽コロナの脅威冷め遣らぬ
◇20番 籠る日の厨手伝ふ木の芽和
コメント ※手伝いでなく自分が作った事にした方が良いかも?
詠替えて ※コロナ禍や厨に夫の木の芽和
◇21番 日々コロナ孫も私も春休み
コメント ※上五に「や」でコロナを強調しました
詠替えて ※コロナ禍や続く親子の春休み
◇22番 夫婦湯呑茶柱立つ日向ぼこ
コメント ※字数が 6-6-5 中七が6文字は避けたい
  「日向ぼこ」は冬の季語です。初浴衣/夕端居など
詠替えて ※夫婦湯呑に茶柱立つや夕端居
◇23番 蛙の歌が聞こえてくるよクワクワ
コメント ※何処かの童謡の歌詞に似ていますね
詠替えて
◇24番 お隣に家が建つらし麦の秋
コメント ※「~が~」は説明になるので、「家の建つらし」で
詠替えて ※お隣りに家の建つらし麦の秋
※お隣りに家建つ気配麦の秋



    
以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
皆さんに紹介します。

 メールアドレス:i-yama0812@lapis.plala.or.jp

このメールアドレスをクリックしても送れない場合は投句・選句の時のメールで
送ってください。本ページに即反映いたします。
 
5月 の コ メ ン ト 解 説
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
     [季語は主役に]俳句の基本
    説明の言葉]を避ける
     言葉の無駄遣い]をしない 
     ④ 情景をしっかり[映像化]する
      ありふれた表現は避ける。
     17音には1つのポイントにする
      中七は字余りにしない 
      情景を鮮やかに
      助詞一つでオリジナリティー
      「も」は重ねて使うと効果的。
      説明的な表現を避ける
      語順を効果的に
      表現は、具体的に
      理屈より映像を
       語順だけで味が変わる 
       原因から結果の表現は避ける 
       季語を比喩に使うのは効果が薄れる 
      切れを有効的に使用する。
      言葉のイメージは時代により変化する。
      虚構には映像を補足する。
夏井いつき の 俳句プレバトより   
 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 
       NEW  ちょっと感じたままに
  
◆ 一般的に季語の選択では現在又は少し先の季語を使うようにしたい。過去の作句は季語を置き換える。
◆ 季語と一般的な言葉では送り仮名が異なるので注意(季語は送りかなが付かない場合が多い)。
◆ NHK俳句さくさくでよく言われているのが文語体と「切れ字」。切れ字は強調され句が引きしまる。
◆ 季重なりは無くなったが、五七五のリズムが今一。
◆ 何を言いたいか的を絞って簡潔に書く。 省略を徹底
◆ 何度も詠み返して事の説明になっていないか見直す。(特に助詞の使い方)
  ◆ 一句の中で表現が文語と口語が混在するのは良くない。俳句大会等では一般的
  に文語が使われる。口語でも可能。NHK俳句作さくでは文語体を勧めている。
◆ 心(淋しい、悲しい、うれしい、美しいなど)は言わないで別の表現で分からせる。